2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K13031
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
服部 泰宏 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (70560150)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 採用活動の革新 / 革新の理由 / 革新の帰結 / 組織アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度中には、ほぼ当初の計画通りに研究を進めることができた。 まず先行研究レビューに関しては,27年度の段階で公刊されている日米欧の重要文献の読み込みが終了しているため、この時期はレビューペーパーの作成に注力した。欧米の研究のレビューからは、採用に関わる研究が明らかに産業・組織心理学的な視点、つまり「どのような人材が優秀な人材であるのか」という点が企業にとって既知の事実であるという前提に立った視点から行われているものであること、対して現在日本企業で問題になっているのは、「どのような人材が優秀な人材であるのか」ということが企業にとって自明でないこと、あるいは「優秀な人材」そのものの捉え方を自ら革新しようとしている企業があることである。ここに欧米における研究の視点と、日本における採用の実態との乖離が見られるわけであり、当初想定した通り、そのギャップを埋めるという本研究の意義が改めて確認されたことになる。こうして点は、「2016年5月に出版した書籍にその一部が、そして2017年に出版予定の書籍の中にその全体が盛り込まれる予定である。 採用担当者調査及び求職者調査、そして個別企業におけるケーススタディも予定通りに実施することができた。これらにより得られたデータによって、日本企業において採用活動の革新を起こしている企業がどのような体制でそれを成し遂げたのか(革新の理由)、そしてそうした革新は当該企業に一体何をもたらしたのか(革新の帰結)、ということが明らかになってきた。研究成果は2017年度中に研究書籍として出版する予定であり、現在、鋭意その執筆を行なっているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、平成28年度までは調査やデータ分析に専念し、29年度に研究成果の報告を行う予定であったが、文献のレビューが早く進んだこと、またケーススタディの協力企業が予定よりも多く集まったこともあり、予定よりも前倒しして、平成28年度中に研究成果の集大成となる研究書籍の執筆に入ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね順調に進んでいるため、今後は、当初扱う予定のなかった派生的な問題についても考察を深めていく予定である。具体的には、日本企業の中で起こりつつあるいくつかの採用の動向に注目して、それを科学的に分析するということである。例えば現在、採用活動の中でエンターテイメントの要素を取り入れる傾向がみられるが、これは教育学や心理学の分野で注目される「ゲーミフィケーション」にも通じるものがある。こうした個別具体的な動向を掘り下げ、分析を行うことで当初想定していた以上に採用研究の裾野を広げることに注力していきたい。
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Research Products
(6 results)