2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K13036
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高橋 与志 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (80325208)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発達障害者 / 就労支援 / キャリア開発 / 障害者雇用 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年の4月から8月にかけて、障害者雇用とCDを中心とした文献調査を実施した。文献調査を通じて、発達障害者の就労支援におけるCD視点の貢献可能性を整理し、CD視点の内容と導入程度、その先行要因、成果の定量的・定性的指標を特定した。CD視点の内容については、キャリア・アンカー、非直線的・非連続的キャリア、タレント・マネジメントといった関連する議論を援用して検討した。先行要因については個人・職場・組織の特性やCDに関する被雇用者や支援担当者の意識など、CD視点の程度についてはCDプログラムの導入状況に加えて職務充実やジョブ・ローテーションなど他の就労支援策におけるCD視点の反映状況、成果については被雇用者の自己効力感や仕事・組織へのコミットメント、仕事への定着意思などを取り入れることにした。続いて9月から12月までの間、発達障害者を実際に雇用している企業、支援機関を対象としたCD支援と先行要因に関する調査を行った。調査に当たっては、積極性を持って発達障害者雇用・就労支援に取り組んでいる先進的な組織を事例とした。就労者及び組織事例が限られるため、各事例の特徴を十分に考慮に入れ、個人や職場・組織レベルで、先行要因とCD支援の程度の間にどのような関連があるのかについての仮説を発見することを目的とした。平成28年1月から2月にかけては、調査結果の取りまとめを実施した。並行して文献レビュー論文の学会報告準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べた通り、文献調査、関連する組織に関する事例調査は概ね計画通り実施することができた。一方で、当初計画していた実際に就労している発達障害者へのインタビュー調査は実施に至らなかったが、実施に向けた準備は一定程度進んでいるので「おおむね順調に進展」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度はまず6月までの間、前年度調査対象とした企業等で現地調査を実施する。具体的には、CD視点を反映した就労支援が成果をもたらす要因を検討する。詳細調査を実施することを通じて成果をもたらす要因についての仮説を発見することを目標とする。加えて、発達障害者自身によるキャリア・プラニング(CP)への支援のあり方を検討する。具体策としては、個別カウンセリング、メンタリングが想定される。7月から8月にかけては、以上2項目の調査結果の取りまとめを実施する。9月~11月は、前年度からの文献調査、現地調査結果を検討したうえで、先行要因からCD支援、その成果に至る一連の関係を「発達障害者を対象としたCD重視型長期的就労支援モデル」に取りまとめる。モデルに基づいて各関係者への提言をまとめる。さらに、年度末までに研究全体の最終取りまとめを実施する。
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