2017 Fiscal Year Research-status Report
美しさを競争力とする事業モデルの探求ーデザイン・コミュニケーションとマネジメント
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15K13045
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
井村 直恵 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10367948)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | デザイン思考 / 北欧デザイン / マリメッコ / デザイン・マネジメント / 地域資源 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、フィンランドに現地調査を行い、デザインセンター、政府機関、フィンランドデザイン企業等を訪問した。その後、日本でマリメッコのデザイナー太田舞氏を招聘して北欧デザインセミナーを開催した。マリメッコでの太田氏のキャリアマネジメント、マリメッコらしさをデザインするとは?などについてご講演いただき、ヒントを得られた。特に、日本らしさと北欧らしさとの比較についてのディスカッションは、感性デザインに関する多くの示唆が得られるものであった。北欧デザインに関しては、秋にも京都での北欧デザインセミナーに参加し、デンマークの家具メーカーや北欧家具のバイヤーなどとの意見交換を行った。 海外での研究会国際組織ネットワーク(International Organizations Network:ION2018)に参加し、デザイン思考の教育方法についてのヒアリングをした。 これらの研究成果の一部は、経営資源開発経営学会にて地域資源という観点で、各国や地方の文化の影響を受ける美しさという感性デザインをマネジメントすることを、地域資源開発の観点からまとめて発表した。本研究発表では、地域資源経営を分析する軸として、革新-歴史と生産経済-経験経済に分類し、地域資源を活性化しうる地域資源を分析し、そのダイナミズムを示した。美しいデザインとイノベーティブなデザインの比較調査の実験をし、感性工学会で学会発表をした。 京都マネジメントレビューにて、デザイン・マネジメント論における研究領域とその相互の関係を分析する視座として、CECA(Communication, Engineering, Craft, Art)モデルを提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
北欧デザインを中心として、感性工学としてのデザインについての研究ネットワークを広げることができた。特に、マリメッコデザイナーとのネットワークは研究を進める上で多くの示唆が得られた。次年度にもセミナーを開催して考察を深めるとともに社会への還元をする準備のため、次年度使用額が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の過程で、研究推進上参考になる研究協力者が新たに得られた。彼らとのネットワークをさらに深耕し、また社会へのフィードバックを促進するため、2018年、2019年において北欧デザインに関するセミナー開催に向けて準備する。
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Causes of Carryover |
本年度の現地調査等の成果として、新たな研究ネットワークを構築できた。本ネットワークを活かし、2018年度にセミナーを開催し、研究成果を社会に還元する予定である。当該セミナーの開催の準備のため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(13 results)