2015 Fiscal Year Research-status Report
切れ目ない子育て支援:フィンランドのネウボラからの示唆
Project/Area Number |
15K13106
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
高橋 睦子 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50320437)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 家族福祉 / 子育て支援 / フィンランド / ネウボラ |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の研究は、国内の地域保健(自治体行政)関係者や地域で子育て支援活動に取り組んでいる民間団体から、妊娠期から就学前にかけての子育て家族への「切れ目ない」支援の阻害要因についての情報収集・聞き取りを皮切りとした。子育て支援サービスそのものはきめこまかく整備されつつある一方、利用者にその情報が十分に届きにくい、また、支援を必要とするであろう利用者との接点が確保できず、問題や困りごとへの早期対応の課題を把握した。H27年8月には代表者・高橋と連携研究者・メルヴィオがフィンランドに渡航し文献研究とネウボラ関係者への個別インタビューを実施した。 11月下旬から12月初旬にかけて企画した国内での国際シンポジウムは、ゲストスピーカー海外共同研究者T.Hakulinen博士が怪我のため来日延期となる状況下でも中止せず、高橋と研究協力者・渡辺久子氏(児童精神科医)、佐藤拓代氏(公衆衛生医)、毛受矩子氏(四天王寺大学教授)および母子保健推進会議や駐日フィンランド大使館などの協力によって予定通り11/28大阪、12/1岡山、12/2東京で盛況のうちに実施することができた。 フィンランド国立保健福祉研究所・研究総括部長であるT.Hakulinen博士はネウボラの第一人者であり、H28年3月には来日が実現し、3/17東京と3/18大阪で国際シンポジウムを開催できたことで、来年度以降の本研究プロジェクトの展開についても多くの示唆が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国際シンポジウムを予定の二倍以上実施できたことで、当初の計画以上の進展がみられる。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の中盤と終盤の二度の国際シンポジウム・セミナーを踏まえ、今後はさらに国内への研究成果の還元方法について具体的な提言へと到達できるように取り組む。
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Research Products
(11 results)