2016 Fiscal Year Research-status Report
生きていることの有意味感を見据えたソーシャルワークの枠組み研究
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15K13107
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
熊谷 忠和 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (30341655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Cleminson Tim 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 講師 (20412265)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ソーシャルワーク / ライフストーリー / 当事者聞きとり調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究取り組みとして以下実施した。 1.分担研究者Cleminson講師と基本的に週に1回のミーティングをもち本研究にかかる討議を行った。2.分担研究者と共に国内のハンセン病療養所(長島愛生園、邑久光明園)にて聞きとり調査などのフィルドワークを実施した(平成28年11月)。3.マレーシアのハンセン病当事者運動の活動家であるJoyce Wong女史、分担研究者と3月のマレーシアでの聞きとり調査の件でメール上での打ち合わせを多数回行った(平成28年12月―平成29年3月)。4.Universiti Sain Malaysia(USM)のAzlinda Azmann教授、分担研究者とマレーシアでの聞きとり調査の件でメール上で打ち合わせを数回行った(平成29年2月―3月)。5.マレーシアのペナン及びクアラルンプールにおいて、分担研究者と共に、当事者(ハンセン病)及び関係者への聞き取り調査を行った(平成29年3月7日―13日)。(1)USMにおいてAzlinda教授等とマレーシアにおけるハンセン病を取り巻く状況について情報提供をうけ本研究内容について討議をおこなった。ペナンからクアラルンプールに移動し調査地に入った(3月9日)。(2)現地入り第1日目はハンセン病セツルメント周辺にある病院やリハビリ施設、ハンセン病関連の資料館、ギャラリー、民家を徒歩により踏破した。第2日目は、スンゲイブローレプラシーセツルメント協会のJyoce女史を介し3人のハンセン病当事者のインタビューを寺院やそれぞれの自宅にて行った。それぞれのライフストーリーを聞きとることに成功した。(3)最終日においては、インタビューの振り返りをJyoce女史と行い、午後はマレーシア国立博物館にてマレーシアの歴史と文化の多様性と複雑性を学び当事者研究の側面からも有益であった(3月10日-12日)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
該当年度予定していた主たる聞きとり調査(長島愛生園及びスンゲイブローハンセン病者居住地くでの調査)が実施できた。ただし本研究の対象であるエイズ患者に対する我が国における聞きとり調査は当事者の都合により準備にとどまり先延ばしとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度においては、1.前年度から先延ばしとなっている国内のエイズ患者の聞きとり調査を実施する。2.国内外のアルコール依存回復者への聞きとり調査を実施する。海外の調査地はボーンマス市(英国)としている。3.これまでの調査データの分析をすすめ研究成果のまとめを行う。
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Causes of Carryover |
予定していたプリンタートナー購入について、他のプリンターを代用したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は、国内のエイズ患者の聞きとり調査、ボーンマス市でのアルコール依存者への聞きとり調査、並びにこれまでの研究成果のまとめにかかる費用を予定している。なお、まとめにあたり多量の印刷が必要となるためにプリンタートナーの購入も予定している。
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