2015 Fiscal Year Research-status Report
米国での調査を踏まえて長期間ニューロフィードバック訓練の効果検討
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15K13136
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山口 浩 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20174625)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バイオフィードバック / ニューロフィードバック |
Outline of Annual Research Achievements |
筆者は平成27年度後期のサバティカル研修を利用し9月11日~平成28年3月21日まで米国San Diegoで語学研修を行いながら、そこを起点にNeurofeedback(以下NFB)に関わる学会・研修会(以下の1~3)に出席し、米国におけるNFBの応用可能性やその基礎的技術について情報収集を行った。 1.Denver, COのMarriott Denver Tech Centerにて、平成27年10月11日~10月17日の間、International Society for Neurofeedback & Research学会第23回大会に出席しNFBに関わる研修会に参加し情報を収集した。 2.San Francisco Bay Area/Mill ValleyのHoliday Inn Expressにて、平成27年12月7日~12月18日の間、Stens Corporation主催のNFB 関連の研修会に参加し、NFB の基礎と応用について研修を受けた。 3.Seattle, WAのBell Harbor Conference Centerにて、平成28年3月8日~3月13日の間、Association for Applied Psychophysiology and Biofeedback学会第47回大会に出席し、バイオフィードバックに関わる研修に参加し情報を収集した。 以上の学会参加や研修で得た情報を踏まえながら、平成28年度からの研究計画実施を軌道に乗せていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国滞在中に、上記(研究実績の概要)1のInternational Society for Neurofeedback & Research学会の学会前研修会である”QEEG-Didactic Certification Course”(3日間で計24時間)に参加し、その受講証明書を得た。また上記2のStens Corporation主催のNFB 関連の研修会に参加し、”4-Day Neurofeedback Certificate Program (EEG Clinical Applications Workshop)”(36時間)の受講証明書、および “5-Day Quantitative EEG Workshop”(40時間)の受講証明書を得た。また、上記3のAssociation for Applied Psychophysiology and Biofeedback学会にて、筆者手持ちのニューロフィードバック機器(Thought Technology社製)に、平成28年度から実験を行う予定の「左前頭部の賦活(相対的に右前頭部の賦活低減)に係わる長期間に及ぶ基礎的ニューロフィードバック訓練」に対応するソフトウェアが発売されたとの情報を得、現在日本代理店に購入が可能か価格を問い合わせ中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度には、平成27年度に得られた情報や知見を踏まえ、日本における「左前頭部の賦活(相対的に右前頭部の賦活低減)に関わる長期間に及ぶ基礎的NFB(ニューロフィードバック)訓練」を行う予定である。その際、上記(現在までの進捗状況)で触れた新発売の訓練用ソフトを購入できるか早急に検討する。 なお訓練において被験者は週2回、1回当たり30分から40分の訓練を合計30回実施する。従って一人当たり約4ヶ月の実験となる。被験者は健常な大学生4人(長期間の訓練のため人数は4人とする)である。なお、研究についての途中結果を関連学会で発表の予定である。 また平成29年度には、平成28年度と同様の数ヶ月にわたる長期間訓練を別の被験者4人に対して行う。また研究の最終年度にあたるので、2年間のNFB訓練を通しての結果の解析を以下の観点から行う。①長期間の訓練による脳波の変容を、各脳波帯域出現量の変化量等で検討する。②被験者の抑うつ感の変化と前頭部の左右賦活差を対応させて検討する。③初回および訓練10回ごとに見せた感情喚起映像に対する感情評定を、前頭部の左右賦活差と対応させて検討する。これらの成果についてできるだけ早く関連学会で発表を行う。
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