2017 Fiscal Year Research-status Report
米国での調査を踏まえて長期間ニューロフィードバック訓練の効果検討
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15K13136
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山口 浩 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20174625)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バイオフィードバック / ニューロフィードバック / 抑うつ / 前頭葉脳波非対称性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度後期に、前頭葉脳波非対称性に関わるニューロフィードバック訓練の予備実験を開始した。その際、使用予定の訓練ソフトウェアの欠点が明らかとなり、直接製造元(カナダ、Thought Technology社)からオンライン講義を受けながら、さらにソフトウェアの改良を行った。今後は改良版の訓練ソフトェアを使用して、本格的な実験を開始できるところまで来たところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成27年度(初年度)後期のサバティカルからの帰国後、平成28・29年度と校務・その他に多くのエフォートを割かざるを得ず、実験実施への取り組みができなかった。具体的には学部改革初年度の多忙(28年度)、大学院改革の初年度(29年度)の多忙、また平成29年度には「公認心理師法」の施行にともない、養成カリキュラム検討業務・外部実習先との交渉業務・厚生労働省への申請業務が重なったため、科研費研究に向けての予備的な実験しかできなかった。なお平成28年度以降の親の介護問題も遅延理由の一つである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究進展が遅れているため、期間延長承認申請書を提出し、その承認を得たところである。今後は卒業研究の2名の学生を実験協力者として組み込み、被験者として抑うつ度の高い者を選定し、前頭葉脳波非対称性ニューロフィードバック訓練を、週1回~2回の訓練を5ヶ月(約20回の訓練)行うことで、前頭部脳波の非対称性をどの程度のセルフコントロールが可能になるのか、その習得過程と対応する抑うつ感情の変化、それをもたらすストラテジーの発見と定着過程を検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究遅延のため、補助事業期間延長承認申請書を提出し、1年間の延長が認められたところである。そのために次年度使用額が生じた。今後は、被験者および実験協力者への謝金および脳波測定用の消耗品費、また、必要に応じて訓練ソフト製造元に技術支援を求めるオンライン講義費に使用する予定である。
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