2016 Fiscal Year Research-status Report
「夢の構造分析」に関する発達的・比較文化的・心理臨床的研究
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15K13142
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 康裕 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (40338596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 俊雄 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (30234008)
畑中 千紘 京都大学, こころの未来研究センター, 特定助教 (30532246)
梅村 高太郎 京都大学, こころの未来研究センター, 特定研究員 (10583346)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 夢分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に大学生に対して実施した夢についての調査結果を、下記の国際学会と国内学会で発表した。 ・Hisae Konakawa, Toshio Kawai, Yasuhiro Tanaka, Toshiki Matsuoka, Chihiro Hatanaka, Koutarou Umemura (2016). The relationship between sense of self of dream I and the structure of dreams. In: Academic subcommittee meeting, XX International Congress of Analytical Psychology. August 30th, 2016 (Kyoto, Japan). ・粉川尚枝・松岡利規・田中康裕・河合俊雄・畑中千紘・梅村高太郎(2016).夢見手の自己感の様相と夢の構造の関連.一般社団法人日本箱庭療法学会第30回大会.2016年10月16日(帝塚山学院大学). 後者は、箱庭療法学研究への投稿論文として推薦され、現在、投稿に向けて準備中である。また、この研究費申請の際、研究に協同する者として名前を挙げた粉川尚枝の執筆した以下の論文が「箱庭療法学研究」29巻1号に外国語論文として掲載された。 Hisae Konakawa (2016). Attempt at Comparison of Japanese and Western Dreams Using Structural Dream Analysis. Archives of Sandplaytherapy, 29 (1), 83-100. 加えて、BerlinでWolfgang Giegerich氏を招いて夢分析に関するセミナーを開催し、研究分担者の梅村高太郎、畑中千紘が事例発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
夢の構造分析の方法論について試行錯誤が続いていたため、比較文化的研究・発達的研究についてはやや遅れが生じている。「研究業績の概要」で記した研究において用いた分析手法・観点についてさらに検討を進めてゆく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究業績の概要」で記した研究において用いた質問票によって、比較文化的・発達的な視点からの調査を行い、夢のなかの自己関係や夢見手の自己感に焦点を当てた考察を行う。併せて、同様の観点から、学会誌に掲載された事例研究論文のメタ的分析を行うことを通して、夢の構造分析に基盤を確かなものとする。
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Causes of Carryover |
比較文化的・発達的研究の側面での調査にやや遅れがあることに加えて、海外研究協力者である者であるChristian Roesler(フライブルク・カソリッ応用科学大教授)が平成29年度、本研究科に客員教授として滞在するため、平成28年度の日本への招へいを見送り、事例のメタ分析にかかわる共同研究や国際シンポジウムの開催も平成29年度に行うものとしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究状況の進捗に鑑み、平成29年度に調査をさらに実施し、事例のメタ分析にかかわる共同研究や国際シンポジウムの開催も行う。
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Research Products
(2 results)