2018 Fiscal Year Annual Research Report
Psychological approaches to supporting elderly adults following dementia disclosure: a relationship-focused study
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15K13149
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Research Institution | Jin-ai University |
Principal Investigator |
水上 喜美子 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (00387408)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 認知症告知 / 曖昧な喪失 / 家族介護 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんの告知は一般的になってきたが、認知症の告知についてはいつ告知するのか、告知しても理解や記憶ができるのか、本人以外に告知した場合にどうなるのか、など様々な問題があると指摘されている(佐々木,2018)。この点について検討するためには、認知症と告知された後、本人や家族がどのように感じていたかを明らかにする必要がある。 今年度は、認知症と告知された当事者とその介護者のインタビュー調査を実施できる協力機関が得られたため、認知症と告知された当事者とその介護者の面接を行った。対象は、高齢者(当事者)とその家族10組で、告知後、1~4週間の間に面接を行うことができた。家族の属性は配偶者、子ども(娘・息子)、嫁であった。家族には、家族機能を評価するために、Family Assessment Device (FAD) 日本語版(佐伯,1997)と不安を測定するためにSTAI(状態‐特性不安尺度)への記入を求め、現在、分析を進めている。 介護家族からのインタビュー調査では、同居している場合、「講演会に参加して、怒らないように接するように言われたが、イライラしてしまう」など介護者自身の気持ちの揺れや「(夫に)○○とは、言わないでね、って(母に)念を押してるんです」などの他の家族に対して気を使っている様子が語られていた。同居していない場合には、「最近、電話で同じことを何度も聞いてくるようになった」など、具体的なエピソードが語られることが多く、今後、具体的にどのように対応していってよいのか見通しがもてていない人が多かった。これらの内容については、質的分析方法を用いて検討していく予定である。
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Research Products
(1 results)