2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K13161
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| Research Institution | Aoyama Gakuin University |
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Principal Investigator |
重野 純 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (20162589)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 歌謡曲 / 日本語 / モーラ / 母音の数 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「歌に含まれる母音の数が多いほど情感は高まり、イメージを膨らませることができる」という仮説を検証することである。
2015（平成27）年度は、次の2点について研究した。①歌謡曲を中心にして日本の現代音楽について文献研究を行った。②認知実験を行うための予備実験を行った。具体的には、ディズニー映画「アナと雪の女王」の劇中の挿入歌「ありのままで」を用いて評定実験を行った。日本語を含めた13か国の言語バージョンを用いて、歌声のサビの部分を刺激とした。判断は9対の形容詞対について、7段階で評定してもらった。その結果、言語に応じて異なる評定を下す形容詞対と、言語の違いによる相違が少ない形容詞対のあることが分かった。結果を参考にして、2016年度に実施予定の本実験で用いる刺激や測定方法などのパラメーターを決定し、具体的な実験計画を立てた。③J-POPで行ったしゃくりの実験結果（SD法を用いた15項目ほどの形容詞についての評価結果を因子分析したもの）について、論文を作成した。これをもとにして、今後の実験方法について検討した。④歌謡曲に関して楽理的な分析（調性、転調・移調、音符の数と配置、拍子、リズム、テンポ、和声進行、繰り返し、速度記号（リタルダンドなど）、強弱記号、演奏記号など）に着手した。歌詞の部分については音響分析（ピッチの変化、基本周波数、フォルマント構造など）の方法について種々検討し、次年度以降に継続して行うこととした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究内容の一部（J-POPで行ったしゃくりの実験結果（SD法を用いた15項目ほどの形容詞についての評価結果を因子分析したもの））について、考察を充実させたうえで論文にまとめた。今年度は予備実験を中心に研究したが、来年度以降の本実験に向けて参考になるデータを多数収集できた。音響分析については、問題点がいくつか明らかになった。以上、予備実験により得たデータの分析の一部および刺激音楽の音響分析については、次年度にも引き続き行うこととしたが、研究はほぼ計画通りに進んでおり、研究全体としてはほぼ年度当初の目的を達成できたと考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
分析と実験の両方を行う。具体的な計画は以下の通りである。
①歌謡曲を中心にした日本の現代音楽についての文献研究を前年度から引き続き行う。
②2015年度の予備実験から得たデータの分析結果をもとにして、日本語と外国語の歌詞の比較をする認知実験を実施する。本実験前に選曲のための予備実験（アンケート調査、聴き取り実験等）を実施する。
③刺激音楽の音響分析について、2015年度に引き続き行う。
④歌謡曲の楽理的な分析（調性、転調・移調、音符の数と配置、拍子、リズム、テンポ、和声進行、繰り返し、速度記号（リタルダンドなど）、強弱記号、演奏記号など）も引き続き行う。
⑤前年度の研究で一定の成果が得られているので、これらについて学会（国内・国際）において公表する。さらに、今年度の成果と合わせ、論文作成と投稿を行う予定である。
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| Causes of Carryover |
2015年度に行った予備実験の結果と音響分析・楽曲の楽理分析をもとに検討した結果から、さらに予備実験を行い結果を検討してから本実験用の刺激の収録を行う方がより良い実験ができると判断した。その結果、刺激音声の収録と編集の費用は2016年度に使用することとした。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費は現有機器のうち一部がPCの新バージョンに対応できなくなったものがあるので、それらを購入するために使用する。また実験に必要な消耗品(ケーブルなど)を購入する。謝金は実験参加者への謝金が主である。他にデータ処理の補助アルバイトに使用する。さらに得られた研究成果を学会誌へ投稿するための英文校閲費に使用する。旅費は日本心理学会（ICP2016）や日本基礎心理学会及び第5回日米ジョイント・ミーティング（国際学会）における研究発表のために使用する。その他は2016年度に実施する認知実験のためのDVDの撮影と作成、編集に使用する。さらに論文投稿費や論文別刷代などに使用する。
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Research Products
(6 results)
