2018 Fiscal Year Annual Research Report
An empirical study of Japanese-style idol training group and self-formation
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15K13216
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Research Institution | Kyushu University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
登坂 学 九州保健福祉大学, 保健科学部, 准教授 (50308144)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | フィールドワーク / インタビュー / 育成系アイドル団体 / ファンコミュニティ / インフォーマル教育 / 自己形成 / 居場所 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度はフィールドワーク、関連文書・文献の調査及び論文執筆を中心に以下のとおり実績が得られた。 (1)FWにおける聞き取り調査が実現した点。夏・冬・春の休業期間に上海におけるFWを実施、ファンコミュニティの参与観察及びインタビューを試みた。断続的に実施したものであったが、育成系アイドル団体のメンバーを支えることで同時代を生き成長するファンの姿を描写でき、得られた知見を論文執筆に生かすことができた。 (2)劇場周辺の踏査により、13年の劇場オープン以来「門前町」として徐々に賑わいを取り戻した地域の状況を定点観察的に把握することができた点。劇場周辺には今や多数の飲食店、果物店、理美容室、雑貨店等が展開しており、地域消費者の利便性が向上したのみならず、多くのファンの居場所となっている。店主等との会話から売り上げは向上しており、劇場とウィン・ウィンの関係が構築されていることが伺えた。 (3)最終年度においても、前年度までと同様に、音楽・娯楽産業における周辺的知見の蓄積のために数十冊の研究書・一般書を渉猟した。得られた知見はFWや論文執筆に寄与した他、研究の今後の展望を開くこととなった。 (4)論文の完成をみた点。これまで継続したFW及び文献調査の成果を論文にまとめることができた。その際、学会発表での質問及び批判を踏み台に論理的枠組みを再考することに繋がったのが進歩であったと考えられる。 なお、研究実績そのものからは外れるが、以上の研究活動によって得られた成果の一部は研究代表者が担当する授業(教職課程関連科目、基礎科目の教育学及び中国語)において授業コンテンツの一部となり、受講生のアップ・トゥ・デートな中国理解と同世代の若者に対する興味・理解の促進に寄与することとなった。研究と教育は車の両輪であることを考えれば、今次研究テーマは現場での教学と確実に結びつくものであったことも申し添えたい。
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Research Products
(1 results)