2016 Fiscal Year Research-status Report
キャリア発達の視点を備え、地域社会と連携し得る道徳教育のアプローチと教材の開発
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15K13225
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
中村 美智太郎 静岡大学, 教育学部, 講師 (20725189)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 道徳教育 / キャリア教育 / 自由 / 自律 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目は初年度における研究実績を踏まえ、「道徳教育とキャリア教育の一体化」を目指した現状調査を国内・国外において進めながら、理論と実践の両面から研究の進捗を図った。特にドイツ及びオーストリアにおける現状調査を実施しながら、同時に研究ネットワークの構築にも努めた。理論面では内容項目についての検討を、特に「自由」「自律」について進め、道徳教育における特質と意義を明らかにした。また道徳教育の史的変遷を跡付けながら現代的課題を明らかにすることを試みた。特に情報モラル教育の観点から、児童・生徒の道徳性の発達をいかに支援していくかという課題に取り組み、キャリア発達の観点との接合を試みた。さらに、ヨーロッパに起源を持つ道徳教育における重要概念についての原理的な検討を進め、その一部を翻訳するなどして検討・議論の土台とした。実践面では教材の草稿版を作成し、改稿を重ねるとともに、複数の協力者に評価を依頼するなどして課題を明確化し、それを試行版にまで高めるために検討を重ねた。また、児童・生徒のキャリア形成のイメージ化を促進するために、専門分野(特に看護・養護・保健分野)における知見を得ることに努め、研究ネットワークを強化した。学校現場の教員と地域住民とが一体となって教育課題に取り組む際の現実的・効果的な手段や課題を把握するために、コミュニティ・スクールの在り方について、実際の運営を分析しながら検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に引き続き国内における現状調査を進めながら、国外における現状調査も進めながら、検討会・研究会等にも参加し、活発に議論を行うことで研究を進めることができた。この研究成果の一部については論文や著作の形態で一定程度報告することができた。また、予定している教材の草稿版を完成させた。次年度は、この教材草稿版を試行版に高めた上で、最終的には完成版としてまとめることとしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き国内及び国外での現状調査を進めながら、検討会・研究会を積極的に開催・参加しながら、教材草稿版を実践し調査を行うことで、完成版にまで高め、キャリア発達の視点から地域社会と連携した道徳教育の推進に寄与することを目指したい。
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Causes of Carryover |
最終年度である次年度において研究計画の完遂をより有効・確実になすために次年度への繰越を行ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究計画上で実施が予定されている教材作成及び、教材使用後に得られるデータの分析に有効に活用する計画である。
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[Book] ケースで学ぶ認知症ケアの倫理と法2017
Author(s)
松田純, 堂囿俊彦, 青田安史, 天野ゆかり, 宮下修一,相澤出,石垣泰則,上藤美紀代,大塚芳子,大塚芳正,大手順,奥山惠理子,加藤尚武,上久保真理子,小島孝子,神馬幸一,髙井由美子,飛永雅信,中島孝,中村美智太郎,日笠晴香,古田精一,水嶋久美子,南山浩二,諸岡了介
Total Pages
159
Publisher
南山堂