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2015 Fiscal Year Research-status Report

教職大学における学修の成果としての報告書にみる教科教育学研究の現状と課題

Research Project

Project/Area Number 15K13227
Research InstitutionHyogo University of Teacher Education

Principal Investigator

松本 伸示  兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (70165893)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords教職大学院 / 教科教育学 / 学修の成果としての報告書 / フィンランド / 教員の資質能力
Outline of Annual Research Achievements

平成27年度は27年10月1日時点で、設置されている教職大学院27校の教職大学院の履修の手引き、およびシラバスを収集した。また同大学院のもとで作成された学修の成果としての報告書の抄録をできる限り収集した。収集した報告書はそれぞれの大学院について過去3年分を収集した。
収集できた大学院は北海道教育大学、上越教育大学、東京学芸大学、山梨大学、そして、兵庫教育大学の授業実践開発コースと小学校教員養成特別コースである。学修の成果としての報告書は学位論文扱いの大学が多く、貸し出し不可となっているケースが多い。抄録についても作成されていない大学院もある。2年目に向けて計画の見直しが必要となった。それでも収集できた大学院の報告書は膨大な量があり、現在、分析しているところである。
教職大学院協会の平成27年度研究大会において、参加大学の10校の教職大学院関係者から報告書の実情についてインタビュー調査を行った。
報告書の分析の視点は、当初の計画通り、蛯谷米司(1976)や佐藤裕(1989)の教科教育学研究の視点を援用して、分類・類型化した。さらに、最近注目されているテキストマイニングの手法も導入し、現時点で収集できている報告書における全体像、各大学ごとのキーワードの構造を抽出した。後者については収集した各大学のカリキュラムやシラバスと照合してその関連を分析した。現時点でのキーワード構造については、各大学に共通する構造を抽出することができたが、教科内容学的側面については、それぞれの報告書に固有性が高く、共通構造を抽出するまでには至っていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成27年度計画では各教職大学院の資料を収集することにあった。履修の手引きやシラバスについて全ての大学から現物を取り寄せることができた。それによって、各教職大学院の教育課程を同定することができた。インタビュー調査によって、半数近くの大学院の報告書の実情についても情報を収集することができた。これらの事項については、計画どおりに研究を進めることができた。
報告書の分析については、予想はされていたものの報告書の原本が貸出禁止になっていること、抄録が作られていない大学院があること等で当初の予定ほど報告書を収集することができなかった。2年目に1年目の予定も含めて現地に赴いて情報収集する必要がある。
集められた報告書についてはかなりの部分が計画どおり分析するすることができている。分析手法はほぼ確立しているので、十分に研究を推進することは可能である。

Strategy for Future Research Activity

2年目の平成28年度は1年目に収集できなかった大学院の報告書を積み上げしていくことになる。さらにフィンランドの修士論文とそれらに関わるカリキュラムについて情報を集め、分析する。フィンランドの教員養成は修士課程修了をもって完結する。初等教員についても修士論文の執筆が課されている。研究協力が得られるヘルシンキ大学、ユバスキュラ大学の修士論文を分析して、1年目に分析した日本の報告書と比較分析をする。
なお、10月に開催される日本教科教育学会(於 鳴門教育大学)で研究の進捗状況を報告する予定である。

Causes of Carryover

平成27年度に計画していた東北地方、四国地方、九州地方の教職大学院の学修の成果としての報告書について、現地調査ができなかった。また、それによる報告書の分析のためのアルバイト謝金、消耗品費が未使用として残った。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度にこの未調査の大学院について現地調査を行う。

  • Research Products

    (5 results)

All 2016 2015

All Journal Article (4 results) (of which Open Access: 3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 理科学習につながる生活科の授業2016

    • Author(s)
      小坂幸弘、松本伸示
    • Journal Title

      兵庫教育大学教職大学院教育実践高度化専攻授業実践開発コース 研究報告ダイジェスト 授業実践アイディア集2015

      Volume: 2016 Pages: 31-32

    • Open Access
  • [Journal Article] 高等学校物理基礎「浮力」における素朴概念から科学概念へ再構築を目指した授業開発2016

    • Author(s)
      菅河晃太郎、松本伸示
    • Journal Title

      兵庫教育大学教職大学院教育実践高度化専攻授業実践開発コース 研究報告ダイジェスト 授業実践アイディア集2015

      Volume: 2016 Pages: 33-34

    • Open Access
  • [Journal Article] 見通しと振り返りから、自分の見方・考え方を自覚し、自分事の問題解決学修を目指そう!2016

    • Author(s)
      坂井詩歩、松本伸示
    • Journal Title

      兵庫教育大学教職大学院教育実践高度化専攻授業実践開発コース 研究報告ダイジェスト 授業実践アイディア集2015

      Volume: 2016 Pages: 47-48

    • Open Access
  • [Journal Article] 理科の教員養成における自己評価の役割に関する一考察2015

    • Author(s)
      中島雅子、松本伸示
    • Journal Title

      日本教科教育学会第41回全国大会論文集

      Volume: 41 Pages: 50-51

  • [Presentation] 理科の教員養成における自己評価の役割に関する一考察2015

    • Author(s)
      中島雅子、松本伸示
    • Organizer
      日本教科教育学会
    • Place of Presentation
      広島大学
    • Year and Date
      2015-10-24 – 2015-10-25

URL: 

Published: 2017-01-06  

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