2016 Fiscal Year Research-status Report
商業高校の実践的・体験的学習への教員と地域・産業界の関与について
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15K13244
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Research Institution | Hokkaido Musashi Women's Junior College |
Principal Investigator |
高橋 秀幸 北海道武蔵女子短期大学, その他部局等, 教授 (80649369)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 商業教育 / 実践的・体験的学習 / 商業高校教員 / 高校と企業の連携 / 高校と地域の連携 / アクティブ・ラーニング / キャリア形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は調査2年目となり精力的に調査活動を展開した。6月の北陸地区インタビュー調査(石川県立金沢商業高校、富山県立富山北部高校)から始まり、7月に北海道地区企業インタビュー調査(中標津町)、8月の関西地区インタビュー調査(京都府立京都すばる高校)、9月の北海道地区学校見学(北海道江別高校事務情報科及び生活デザイン科)を前半に実施した。ここまでの調査結果をふまえて9月には日本インターンシップ学会第17回大会(会場:目白大学)において「高等学校商業教育における実践的・体験的な学び-先導的な取り組みに向けての教員の考え方-」というタイトルで発表を行った。具体的には本調査での1年半分のデータを分析し、中間報告の形として整理したものである。途中経過ではあるが、先導的な取り組みを指導している教員は高校での商業教育において「他者との関わりや学外へ出ること」「責任感や自身を持たせること」「ホンモノのビジネスに触れさせること」「自主性を育むこと」「進路を実現すること」などに重点を置き指導していることがみえてきた。 後半は10月に日本商業教育学会北海道支部研究会にて文部科学省教科調査官(商業)の先生とも意見交換し調査についての助言を得た。また、同じく10月に北海道地区企業インタビュー調査(下川町)を行い、12月には九州地区インタビュー調査(熊本県立熊本商業高校、佐賀県立佐賀商業高校、那珂川町立福岡女子商業高校、福岡市立博多工業高校)、2月の東海地区インタビュー調査(岐阜県立岐阜商業高校、愛知県立岡崎商業高校)を行った。今年度は計10校への調査を実施することができた。ただ、企業への調査が日程調整がうまくいかずに2社のみしか進んでいない状況にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は2年目ということで、前年度からの調査と合わせて日本インターンシップ学会で成果を整理し発表することができた。また、調査対象校も先進的な取り組みを行っている商業高校に加え、家政科(生活デザイン科)と工業科(デザイン科)の先生にもインタビューを行い、商業高校との取組の違いについて確認することができた。今年度分のインタビュー結果についてもテキスト(データ)化するまでの作業は終了しており、今後は分析を進めていくことになる。ただし、連携した企業については、調査日程に限りがあり先方の都合がつかず調査がほとんど進んでいない状況にある。最終年度に向けて工夫が必要な点である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は最終年度となるため調査とあわせて分析を急ぎ、まとめに入っていきたい。なお、現時点での調査予定は次の通りである。 6月:北海道地区インタビュー調査(旭川商業高校、根室高校)、四国・関西地区インタビュー調査(徳島県立徳島商業高校、兵庫県立神戸商業高校)、8月:中国地区インタビュー調査(広島県内を予定)、中国地区インタビュー調査(鳥取県内を予定)、9月:関東地区インタビュー調査(茨城県内を予定)、10月:東北地区インタビュー調査(宮城県内を予定)また、8月には日本商業教育学会第28回大会にて研究発表することがすでに決まっている。さらに同学会北海道支部と連携した成果報告会(シンポジウム)を行い、本研究での成果を道内の商業高校の教員に向けて発表し意見交換を行う予定である。その後は11月に文部科学省教科調査官(商業)の先生を訪問し、新学習指導要領の内容について指導をいただく予定である。また、北海道内が中心となるが商業高校と連携している企業も調査を進めたい。最終的には12月から3月の時間をかけてまとめと全体の整理を行う予定である。
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Causes of Carryover |
3月に予定していた東北地区へのインタビュー調査が都合により中止となり、予定していた旅費を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の調査として東北地区へのインタビュー調査を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)