2017 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research to correct the unfair test time extension for disabled students in higher education
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15K13254
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
坊岡 正之 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (90352012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥 英久 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (30248207)
Scheller Andreas 広島国際大学, 医療福祉学部, 准教授 (80324739)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 障害学生支援 / 試験時間延長 / 読み上げ時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である今年度は、昨年度に引き続き試験時間の構成要素についての検討を継続した。試験時間(T)は、構成要素ごとに記述すると下記の式で示される。 T=R+Th+W+α ・・・試験時間の構成要素 「ここで、(R)は問題を読む時間、(Th)は解答を考える時間、(W)は解答を書く時間、(α)は付帯時間を示す」 今年度は、「(R)は問題を読む時間」について、昨年度の評価実験で用いた実験用模擬問題①~③を使用して、「(R)は問題を読む時間」の計測を行った。障害のない学生3名(平均年齢21歳)の計測結果は、実験用模擬問題①平均3分11秒(1問平均9.5秒)、実験用模擬問題②平均3分6秒(1問平均9.3秒)、実験用模擬問題③平均3分7秒(1問平均9.3秒)で読み上げを行っていた。障害のある人1名(23歳)では、実験用模擬問題①平均3分34秒(1問平均10.7秒)、実験用模擬問題②平均3分34秒(1問平均10.7秒)、実験用模擬問題③平均3分43秒(1問平均11.2秒)で読み上げを行っていた。 これらの結果を総合すると、障害のない学生は3分8秒(1問あたり9.4秒)で問題を読むが、障害のある人では3分37秒(1問あたり10.9秒)を必要としていた。これは、「(R)は問題を読む時間」については、障害のある人の方が1.16倍の時間を必要であるという結果となったが、読み上げ時間全体の差は平均で29秒とわずかな時間差であった。また、追加実験として実施した同じ障害のある人を対象とした解答時間の結果は、実験用模擬問題①175秒(平均127秒)、実験用模擬問題②285秒(平均196秒)、実験用模擬問題③403秒(平均237秒)であり、それぞれ1.4倍、1.5倍、1.7倍の時間を要していた。
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Research Products
(3 results)