2016 Fiscal Year Annual Research Report
Large-area, flexible sheet-type spectroscopic sensor system for IT-agriculture
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15K13338
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関谷 毅 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (80372407)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フレキシブルトランジスタ / プリンテッドエレクトロニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、農業管理に貢献する「大面積かつフレキシブルなシート型の分光センサシステム(光による環境センサ)を印刷技術で実現することを目的」とし取り組んできた。 この分光センサシートは1.印刷により作製した大面積有機トランジスタ駆動回路、2.バルクヘテロ接合型有機PN接合(フォトディテクタ)アレイ、3.有機発光ダイオード(LED)アレイ、4.フレキシブル光バンドパスフィルタの4層の機能性フィルムの積層により構成し、これを大面積プラスティックシート(50×50 cm2)の上に作製する取り組みである。将来的に「植物の水ストレス」、「土壌のミネラル成分(窒素、リン、カリウム、カルシウム)」の情報を大面積かつリアルタイムで検出することを目標に、この基盤技術研究開発を行ってきた。昨年度(平成27年度)までに各要素技術に関する開発を行い、この集積化手法について検討を進めてきた。今年度(平成28年度)は、このフレキシブル分光センサシステムの有用性の実証を中心に研究開発を進めることが出来た。
今年度の研究概要:分光センサシートを用いて葉表面の分光分析を行うことで、水ストレスと計測の結果の相関を評価する取り組みを行った。さらに、イオン識別性分子シートとこの分光センサシートを集積化することで、土壌に含まれるミネラル成分の計測可能性を示す取り組みを進めた。葉表面にある植物のタンパク質は、水分摂取量により近赤外光の吸光度が変化する。すなわち、近赤外分光することで植物の受けている水ストレスを知ることができるとされている。そのため有機近赤外LEDおよび有機光センサによる分光システムを構築し、この水ストレス計測が可能であるかについて評価を進めた。さらにイオン識別性シートを作製する取り組みを行い、これを本研究開発で取り組んできたシステムと集積化する取り組みを進めてきた。
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Research Products
(1 results)