2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of II-VI group q-dot semi-conductive materials based on bioprocess
Project/Area Number |
15K13352
|
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
阪口 利文 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (10272999)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 依里子 広島大学, 先端物質科学研究科, 助教 (40634936)
岡村 好子 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (80405513)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 化合物半導体 / 微生物 / セレン / テルル / ナノ微粒子 / 微生物合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はテルル酸還元菌SM-9株を用いたテルル化カドミウムの形成に向けた研究を継続するとともにセレンをベースとしたII-IV族半導体、特に、カドミウム以外の重金属カチオンを用いた他の化合物半導体結晶の合成について検討した。また、特にカチオンについては環境中からの回収が望まれる鉛、戦略元素であるニッケル、コバルト、亜鉛、各イオンをカドミウムイオンに代わるイオンとして培養液中にセレン・テルルオキサニオンとともに添加することで、PbSe (PbTe), NiSe (NiTe), CoSe (CoTe), ZnSe (ZnTe)などの化合物半導体結晶の合成・変換について検討した。その結果、報告者らが独自に東シナ海で採取されたカナド(カナガシラ: Lepidotrigla guentheri)の内臓から分離されたShewanella sp. KND-1株をセレン酸、もしくは亜セレン酸と重金属類を共存させながら培養することで、菌体内にセレンと鉛、コバルト、ニッケルなどの重金属類のアモルファス状塊を形成できることが、広島大学との共同研究に基づく電子顕微鏡観察、元素分析、回折像観察によって明らかになった。これらのアモルファスナノ微粒子において、添加重金属はセレンとともに検出され、セレンとの何らかの結合の存在を示唆していた。更に菌体をそのまま窒素還流下で還元的に焼成させることで目的の化合物半導体微粒子を得ることが出来ると考えられた。 加えて、本分離株はマリンブロスを増殖培地として嫌気、好気両条件で生育、(亜)セレン酸の還元が可能であるため、好気的な条件でもアモルファス状塊を形成可能であった。また、同様な条件でのテルル酸の還元も可能であり、テルルを含む金属アモルファスナノ微粒子をも合成できる可能性が示唆された。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 麹菌による元素資源回収の可能性2016
Author(s)
阪口利文、有馬寿英、鬼塚 彩華、田中星奈、岡崎 舞
Organizer
日本化学会第10回バイオ 関連化学シンポジウム 第31回生体機能関連化学シンポジウム、 第19回バイオテクノロジー部会シンポジウム
Place of Presentation
石川県立音楽堂、もてなし ドーム地下イベント広場、金沢、石川
Year and Date
2016-09-07 – 2016-09-09
-
-