2015 Fiscal Year Research-status Report
クイバーに付随する概均質ベクトル空間の組み合わせ論的分類
Project/Area Number |
15K13430
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
名倉 誠 奈良工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (30375399)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 代数学 / 概均質ベクトル空間 / クイバーに付随する表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.格子の数え上げ 対象をまずDynkin型クイバーに絞り,そのルート系の部分集合が張る格子の数え上げを計算機を用いて行った.この結果,その格子の「標準形」を見出すことができ,実際に一般化されたスターリング数を用いて数え上げが可能であることがわかった.この結果については,現在,詳細を検討しつつ論文にまとめているところである.
2.重み付きグラフに付随する表現 基礎体が代数閉体ではない概均質ベクトル空間の理論を整理した.とくに上述の格子の計算に関連して,正則概均質ベクトル空間に対応するhom-orthogonalな部分傾加群の数え上げを行った.この結果については,現在,詳細を検討しつつ論文にまとめているところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた格子の計算がほぼ予定通りに遂行できた.また,その結果として,正則概均質ベクトル空間空の数え上げもできた.
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Strategy for Future Research Activity |
1.格子の個数の表示 A型の格子の個数は,スターリング数や超幾何級数級の特殊値として表示できるようである.他の型についても同様な表示を行い,それぞれの基底を具体的に与えることで組み合わせ論的意味を考察する.この際,スターリング数の一般化の可能性も探る.またDynkin型以外のタイプについての計算にも着手する. 2.傾加群のリストアップ グラフの部分ルート系が張る格子のうち「傾加群を与える格子」を見出すために,まず正則概均質ベクトル空間に対応する加群を見出す.これをもとに傾加群を与える格子をリストアップしていく.この際,とくに正則概均質ベクトル空間の相対不変式に注目して,その環論的意味を考察する.
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