2017 Fiscal Year Annual Research Report
Application of sub-Riemannian geometry to vision model
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15K13431
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石川 剛郎 北海道大学, 理学研究院, 教授 (50176161)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高次視覚モデル / ルジャンドル曲線の特異点 / グルサ分布, / グルサ・サブリーマン変分問題 / (2,3,5)分布 / G_2擬直積構造 / G_2接触構造 / ラグランジュ錐構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
接触構造の延長であるグルサ微分式系のサブリーマン幾何の特異性・対称性を明らかにし,グルサ・サブリーマン幾何における成果を,視覚理論への接触サブリーマン幾何の応用に基づいて,高次視覚モデルの研究に応用することを目指した.さらに,応用により得られる知見を,グルサ系の一般化に反映させることを目的とした.具体的な研究目標は,グルサ・サブリーマン構造を利用した視覚モデル理論の高次化,グルサ・サブリーマン変分問題の特異解の視覚モデルへの適用,一般グルサ構造の対称性・特異性理論の構築と視覚モデルへの応用,である.視覚機能に関する理論を基に,高次化したグルサ・サブリーマン幾何の基礎理論を確立し,モデルに反映させる研究を行った.また,サブリーマン幾何に関わる写像の特異点論に関して,本研究課題で派生しフィードバックされたルジャンドル特異点論の問題について研究を行った.課題研究によって得られた知見を含む結果として国際的学術雑誌に論文を発表している.特に,平成29年9月にポーランド科学アカデミーのバナッハ研究所(ベドレボ)において,代数的幾何的特異点研究会を開催し,本研究課題に基づいて関連する研究者と研究連絡をおこなうことができた.その中で,分布の延長の概念を,接触構造ではなく,いわゆる (2,3,5) 分布に適用することにより,(2,3,5)分布とラグランジュ錐構造の双対性をG_2型の擬直積構造を経由して,明確に記述・解析することに成功している.接触構造からエンゲル構造に延長することの類似として,(2,3,5)分布の延長を研究したが,さらにその延長,高次グルサ構造の解析を開始したが,これは先鞭をつけるに止まったことは残念である.今後は,本課題研究の成果である基礎研究を発展させ,視覚の理論へ応用することを試みていく計画である.
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Research Products
(8 results)