2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K13703
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 拓矢 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30525986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手塚 育志 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (80155457)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 環状高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、環状両親媒性ブロック共重合体を利用した刺激応答型ドラッグデリバリーシステムの薬物担体としてミセルおよびゲルの開発を目指すものである。つまり、環状高分子が形成する耐熱性が調整可能なミセルをドラッグデリバリーシステムへ応用し、コントロールドリリース機能を持つキャリアの開発を行う。また、同様のブロック共重合体からからゲルを作製し、薬剤のコントロールドリリースを達成する。 親水鎖をpoly(ethylene oxide) (PEO)、疎水鎖をpoly(n-butyl acrylate) (PBA)とした直鎖状のlinear PBA-b-PEO (l-AB, Mn = 5100-1800 and 3300-1900)、linear PBA-b-PEO-b-PBA (l-ABA, Mn = 1900-2000-1900, 2600-2000-2600, and 3000-2000-3000)、および環状のcyclic PBA-b-PEO (c-AB, Mn = 3800-2000, 5200-2000, and 6000-2000) ブロック共重合体を合成し、各ポリマーにゲスト分子としてfluorescein sodium salt (FSS)を担持させ、水中でのポリマーからの放出挙動を紫外可視分光光度計により評価し、各ポリマーの担持能を検討した。その結果、有意な放出の差異が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
環状高分子の応用を目指してゲスト分子を導入し、その放出挙動を調査した。この結果によって、環状高分子は主鎖末端を持たないため、運動性の低下から担持したゲスト分子の放出を直鎖よりも抑制できることを示した。また、本成果を学会発表を行っている。そのため、本研究課題はおおむね順調に進行していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の展開として、様々な条件下での実験を重ねゲル放出挙動におけるトポロジー効果の更なる調査を進めると共に、in vivo実験を通してドラッグデリバリーシステムへの応用の検討を行う。
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Causes of Carryover |
研究代表者が平成27年10月に東京工業大学より北海道大学に異動したため、申請当初の物品購入計画から変更が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度未使用分を平成28年度の早期に執行し、研究の遂行に差し支えがないよう取り計らう。
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Research Products
(13 results)