2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of anisotropic nanocomposite gel by magnetic alignment of clay
Project/Area Number |
15K13790
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山登 正文 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (40244420)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | クレイ / 磁場配向 / ヒドロゲル / 異方性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラポナイト等の合成クレイを用いた場合はクレイが磁場配向しなかったためにクレイを含むナノコンポジットゲル(NCゲル)に異方性が確認されなかった.一方,天然クレイであるモンモリロナイトを用いたNCゲルでは磁場中で調整することで負の複屈折を発現することを見出した.これは数%含まれている常磁性イオンが大きく影響してモンモリロナイトが磁場配向したためであると考えられる. ラポナイトを使用したNCゲルでは磁場配向は確認されなかったが,磁場配向するモンモリロナイトを混合することでラポナイトが配向している可能性を示すデータが得られた.配向したモンモリロナイト間の制限された空間がラポナイトの配向を促進したと考えられる. 液晶相を示すフルオロヘクトライトを用いて異方性NCゲルの作成も試みたが明瞭な異方性を確認するには至らなかった.クレイ自体の磁気的異方性が小さいことが原因であると考えられる.しかしながらラポナイトと同様にモンモリロナイトを混合させることで磁場配向が可能であることが示された.異なるクレイの混合によっても液晶相は維持されていたことから,磁場配向可能なモンモリロナイトの添加は異方性を制御する新たな手法だといえる. 得られた異方性ゲルは膨潤・収縮挙動やヤング率等に異方性も発現した.アクチュエーター等に応用するにはまだ物足りない物性であるがクレイ濃度やクレイの混合比などの検討でさらなる改善が期待できる.
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