2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development and Evaluation of Multi-Functional Thin-Film Devices Using Graphene Nanoribbon Under Three-Dimensional Strain Field
Project/Area Number |
15K13824
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三浦 英生 東北大学, 工学研究科, 教授 (90361112)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | グラフェンナノリボン / ひずみセンサ / フレキシブル基板 |
Outline of Annual Research Achievements |
熱CVD法を用いたアセチレンガスによる成膜において触媒であるCu薄膜の表面への酸化処理,アニール処理によるCu基板表面の(111)面強配向性の実現,また水素ガス希釈とCu薄膜をポケット状へ加工することによるアセチレンの流量制御により,グラフェン核形成速度を制御することにより,高品質・単層グラフェン薄膜を従来比5倍以上の速度で成膜することに成功した.また,本法により単層グラフェン膜として20 mm平方の大面積膜の安定した製造にも成功した.次にPMMAを用いたグラフェン薄膜転写プロセスの検討を行い,転写基板であるSiO2/Si基板表面へのO2プラズマ処理を施すことでグラフェン薄膜を全面転写することに成功した.さらにSi基板を用いた遮断マスクを用いたグラフェン薄膜上金属電極の作製の検討を行い,グラフェン薄膜上へ金属電極を形成させることに成功し,グラフェンナノリボン形成のためにHSQレジストを用いたEBリソグラフィ技術を用いて最小幅約40 nmから120 nmのHSQ/GNR層の作製にも成功した.作製されたグラフェンナノリボンのI-V特性は良好な値を示し,金属電極とグラフェンナノリボンのオーミックコンタクトが形成されていることを確認するとともに,70 nm幅以下のリボン構造では半導体的な性質が前年度の第一原理解析結果に基づく予測通り発現することも実証した.試作したグラフェンナノリボンの抵抗値のひずみ依存性について測定を行い,幅40 nmのグラフェンナノリボンにおいてひずみ感度として GF=160を得た.
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