2015 Fiscal Year Research-status Report
ポーラスゲル膜に生じる膨潤誘起パターン変態の発生発達分化の機構解明と設計基盤構築
Project/Area Number |
15K13829
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥村 大 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70362283)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 機械材料・材料力学 / マイクロ・ナノデバイス / 自己組織化 / 構造・機能材料 / 高分子構造・物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ポーラスゲル膜に生じる膨潤誘起パターン変態の機構解明に取り組んでおり,本年度の研究業績の概要は以下のようにまとめられる.まず,査読付き論文として英文3編(ただし,先行研究から引き継いでいる研究成果を含む)および和文1編であった.また,国際会議での発表が6件(うち,招待講演4件)であった.Okumura et al., Int. J. Solids Struct. (2015)では,パターン変態に及ぼす予ひずみの影響を明らかにした.また,Okumura et al., J. Mech. Phys. Solids (2016)では,2つのスケーリング指数を導入することによって,ゲル材料の膨潤現象を解析するための自由エネルギー関数の高精度化を行った.また,この理論モデルを使った解析の結果として,膨潤誘起破断の機構が新たに説明できることを示した.本研究のポイントであるダイアモンドプレートパターンからS字パターンへの分化についても,再現に成功しており,成果の一部を,国内会議において発表し始めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記載したように,研究課題はおおむね順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,ダイアモンドプレートパターンからS字パターンへの分化の機構解明や,それにかかわる解析技術等の論文発表を進めたい.また,高度化した自由エネルギー関数を有限要素解析ソフトに実装し,基礎的検討を進めるとともに,パターン変態に及ぼす影響についても解析を行い,明らかにする予定である.
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Causes of Carryover |
数百円単位の次年度使用額であり,特に理由はない.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度分と合わせて利用する.
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Research Products
(13 results)