2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of Ultrasonic Bandgaps of Layered Structures toward a Novel Principle of Nondestructive Evaluation
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15K13833
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
琵琶 志朗 京都大学, 工学研究科, 教授 (90273466)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 機械材料・材料力学 / 超音波 / 積層構造 / バンドギャップ / 非破壊評価 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、積層構造における超音波バンドギャップ特性や非線形超音波伝搬特性を実験的、理論的に明らかにすることにより、積層構造の新しい非破壊評価法の確立につなげることを目的としている。今年度の主な取り組みとしては、異なる成形条件で作製され、内部にポロシティ（微視空孔の分布）を含む炭素繊維強化プラスチック（CFRP）の一方向積層板および擬似等方積層板に対して、水浸法で探触子を走査しながら超音波垂直反射波を計測し、超音波伝搬速度、減衰係数、バンドギャップ周波数での層間界面反射波の持続特性のそれぞれに着目した材料特性の画像化を行った。その結果、複雑な積層構成を有する擬似等方積層板に対しても、バンドギャップ周波数での層間界面反射波持続特性に着目することにより、積層板厚さ方向におけるポロシティの偏在の評価がある程度可能であることを示した。
また、補助事業期間全体の主な成果として、異方性材料から構成された積層構造における超音波バンドギャップ特性を実験的、理論的に明らかにしたのに加えて、（1）バンドギャップを含む周波数範囲で測定したCFRP積層板の超音波透過スペクトルに理論モデルを対応付けることによって、CFRPの複素弾性係数や層間樹脂領域の界面剛性を同定できること、（2）CFRP積層板からの超音波反射波形に含まれる層間界面反射波の持続特性に着目して、積層板に含まれるポロシティの含有率や偏在分布の評価が可能であること、（3）界面非線形性を有する積層構造が、分散性やバンドギャップを反映して複雑な高調波発生特性を示すこと、を明らかにした。これらの成果により、超音波バンドギャップに着目した積層構造の新しい非破壊材料特性評価の可能性を示すことができた。
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