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2015 Fiscal Year Research-status Report

外部刺激により調整可能な突発性脊椎側弯症のためのインプラントデバイスの開発

Research Project

Project/Area Number 15K13859
Research InstitutionChuo University

Principal Investigator

中村 太郎  中央大学, 理工学部, 教授 (50315644)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords人工筋肉 / 義肢装具 / 脊椎側弯症
Outline of Annual Research Achievements

脊椎側弯症とは脊椎がねじれながら左右に曲がってしまうような症状を指す。特に、学童期から思春期の女子に多く発生すると言われる特 発性側弯症は、痛みや呼吸困難などの自覚症状が乏しく、発症当初は外見的 にも判りにくいため、発見が遅くなる。したがって、初期段階での対処が難しく、 重症化しやすい傾向がある。 本症状は中度の症状であればコルセット等で対処可能であるが、湾曲の大 きさを指す「コブ角」が 50 度以上の重度の症状の場合、外科手術による矯正 固定術を施す必要がある。この矯正固定術は、脊椎の後方側にネジとフックと ワイヤーからなるインプラントを設置し、これらをロッドで連結することで弯 曲した脊椎を矯正する。さらに、インプラントを設置した範囲に骨盤から採った 骨を置き、脊椎を矯正した状態で骨癒合を図る。本術は世界的にみても 一般的な方法である。しかしこの矯正術は多くのリスクを伴うとともに心的ダメージも大きい
したがって、本研究では、成長期における重度の突発性脊椎側弯症に対する矯正固定術のために、熱や磁界等の外部刺激により特性が変化する機能性材料を用いた可変調節インプラントデバイスを開発する。本デバイスの開発によって、多くの切開手術をすることなく、成長に合わせて外部刺激によりインプラントの調整が可能となり、患者の負担が劇的に減少する。
本年度は、病院の医師からのアドバイスをうけ、まず手始めとして外部からの力学的作用によって脊椎側弯の症状を軽減する手法について検討し、コルセットと人工筋肉によってより機能性の高い補助装具の設計検討に入った。
現在医師および義肢装具士を交えた議論を行っており、基本的な設計が完了した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

病院の医師と接触する時期が遅れてしまい、アドバイス等をもらう時間が不足してしまったことが原因である。

Strategy for Future Research Activity

現在、医師および義肢装具士との連携が密に取れる状態になったので、まずは外部コルセット方式による脊椎側弯症の軽減化を目指す。
その外部強制具として人工筋肉を用いた柔軟なコルセットを開発するにあたり、この試作品の評価をより簡便に行うため、脊椎部位の筋骨格モデルを構築する。背骨は脊椎湾曲が生 じた骨を参考に3D プリンタにより構築する。また、力学的解析が進んでいる場合、モデ ル化の情報に従って、そのモデルが単純化できると考えている。さらに脊椎湾曲は背骨周 辺の拮抗筋肉の作用も非常に重要であり、これは応募者によって多くの研究がなされてい る空気圧ゴム人工筋肉を適用する。この人工筋肉の適用により、よりリアルな脊椎モ デルの構築が可能であると考える。
また人工筋肉のコンポーネント化を行うことによりレゴブロックのように自由に入れ替えができるようなシステムを開発し、医師および技師装具士が患者の症状に合わせて自由に人工筋肉アクチュエータの配置ができるようなシステムを構築することで、よりフレキシブルな装具の開発を目指す。

Causes of Carryover

研究の進度が若干遅れていたため、次年度における研究費として使用することとなったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度は、人工筋肉を用いたコルセット型矯正器具を医師と義肢装具士とともに開発するため、その開発費用に充てる予定である。

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Published: 2017-01-06  

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