2017 Fiscal Year Annual Research Report
The study of microscopic structures that emerge from the gas-liquid interface of single rising bubbles in a hydrophobically modified alkali-soluble emulsion polymer solution
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15K13872
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
太田 光浩 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (00281866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 修一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00293738)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 気泡上昇運動 / 弾性特性 / 気液界面 / マイクロ構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの検討・考察によりアルカリ溶解性会合高分子(HASE)の種類によって,特徴的な気泡形状の形成やマイクロ構造の発現に相違があることが分かった.Primal TT-935は,特徴的なマイクロ構造が観察できるHASE溶液となるが,添加するアルカリ物質の影響を調べるために水酸化カリウムをアルカリ物質として添加して,pH = 7の溶液を調整して実験を行った.HASE溶液の原液はエマルション状態にあり,Primal TT-935にアルカリを添加すると親水性の増粘した透明な溶液に変わる.Primal TT-935に水酸化カリウムを添加すると親水性の溶液に変化したものの,水酸化ナトリウムを添加した際のように透明な溶液にはならずに少し白濁した溶液となった.溶液の見掛けのレオロジー特性は,水酸化ナトリウムで中和した場合とは大きな違いはなかった.水酸化カリウムを添加したHASE溶液中の気泡の形状は水酸化ナトリウムを添加した場合と同様の形状となることが分かった.ただし,マイクロ構造の発現に関しては,溶液は白濁していたために詳細な観察ができず,判断ができなかった.水酸化ナトリウムを添加した場合と水酸化カリウムを添加した場合で溶液の状態が異なるため,HASEに添加するアルカリ物質の影響はレオロジー特性に顕著に現れないものの,溶液の性状を変化させると考えられる.昨年度においては気泡上昇運動の実験を行うまでに至らなかったが,炭酸ナトリウムをPrimal TT-935に添加すると,親水性の増粘した透明な溶液となった.ナトリウムを含むアルカリ物質を添加するとPrimal TT-935は親水性の増粘した透明な溶液に変わると考えられる.今後も,アルカリ物質やアルカリ溶解性会合高分子の種類と気泡界面に発現するマイクロ構造の関係を調べ,気泡の特徴的な形状とマイクロ構造発現に関与する主因子を検討する予定である.
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