2015 Fiscal Year Research-status Report
長さ制御によるワイヤ先端の自由自在な位置決め方法の確立
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15K13902
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
大槻 真嗣 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (50348827)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 位置決め制御 / 可変長ワイヤ / 振動制御 / 固有振動数 / 実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来から,横振動の励振,固有振動数変化,張力抜け等が長さ変化するワイヤの取り扱いを難しくしていた.そこで本研究では,ワイヤの長さ(固有振動数)を適切に変化させることで,変位振幅を効率的に増加および減少させ,境界減衰の効果を高め,さらに軸方向の繰り出しの加速度を制御することで張力抜けを防ぐ方法を提案し,実験によるその基礎検討を行うことを目指している.本年度は,方法論の確認ならびに学会等での発表を通して外部研究者の評価を受けた.また,受けた助言を踏まえて,ワイヤの選定ならびに数値計算による効果の検証を行い,妥当性を得た.今後,数値計算結果を踏まえて,ワイヤ繰り出し装置,減衰装置,エンドエフェクタの製作を行う.そして,実験装置を利用した検証のための評価装置の同定ならびに実験装置を利用して,3つの課題(横振動抑制,三次元位置決め,張力抜けの抑制)の定量的な検証を行う予定である.そして,より実用性を高めた制御への展開として,実際のアプリケーションを想定した実験を可能な限り実施し,想定環境条件の洗い出しを行い,制御等への制約条件を少しずつ明らかにしていく.この研究の進展により,一般的なワイヤ制御の課題解決のきっかけを与えるだけでなく,様々な用途で使用されるワイヤの操作性を向上させ,地上応用(エレベータ,クレーン等),宇宙関連用途(テザー衛星,縦孔への降下等)へのさらなる展開が期待できると考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
提案内容の評価を受け,実験装置の設計を含め,十分な検討を行うべきと判断し,実験装置の製作を遅らせた
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Strategy for Future Research Activity |
実験装置の設計を至急進め,製造と並行してH28年度の当初計画を進める.
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Causes of Carryover |
実験装置の設計に時間をかけ,製作の開始を延期したため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H28年度の早い時期に発注,製造を開始する.
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Research Products
(1 results)