2015 Fiscal Year Research-status Report
超音波弾性効果による物理多体現象の巨大スイッチング機能の開拓
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15K13958
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| Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
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Principal Investigator |
美藤 正樹 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60315108)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田尻 恭之 福岡大学, 理学部, 助教 (90441740)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 動的歪み / 強相間電子系 / 半導体 / 交差相関 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
動的歪み印加システムと電気磁気測定・構造解析のシステムの融合の完成度を高めると同時に以下の研究を行った。
スピン偏極強磁性体La1-xSrxMnO3(x=0.15)において、動的歪み環境下での構造解析実験を行った。磁気測定の結果からは絶縁体領域に近い強磁性体領域に属する試料である。歪み素子に加える電圧のONとOFFを繰り返しながら、電圧を上昇させる過程で構造変化を追跡し、その結果を磁気測定の結果と比較検討した。
p型Siの動的歪み効果については、3つの配向状態の異なるウエハーに対して、動的歪み環境下での構造解析実験を行った。その結果は電気抵抗の結果と比較検討している段階にある（応用物理学会にて発表）。また、ホール効果が測定できる実験環境を整備した。
キラル磁性体における「カイラルソリトン格子制御」と「スキルミオン格子制御」については、動的歪み環境下での磁化測定を通じて、スピン位相秩序状態の制御を試みた。磁場の昇磁・減磁過程ならびに温度の昇温・降温過程を分けて、実験を行っているところである。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現時点でもっとも顕著な動的歪み効果が観測されている「スピン偏極強磁性体La1-xSrxMnO3の動的歪み効果」の実験は終了し、学会発表も終えているが、論文発表が予定より遅れている。また、p-Siの動的歪み効果については、学会発表も終えているが、論文発表のために必要なホール効果測定の進捗情況が予定より遅れている。
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| Strategy for Future Research Activity |
スピン偏極強磁性体La1-xSrxMnO3(x=0.15)の動的歪み効果に関する研究の論文発表を行う。また、この物質については、磁気抵抗の実験を開始し、磁気特性・電気伝導特性の両面で動的歪み効果を調査することにする。
p型Siの動的歪み効果については、動的歪み効果のメカニズム解明のためにホール効果測定を行い、論文発表につなげる。
キラル磁性体におけるスピン位相秩序状態の制御については、動的歪み効果が顕著に現れることが予想される薄膜試料を新たに準備し、動的歪み環境下での磁気測定を実施する。本研究手法を、電子のスピン位相制御を行う手段として利用していく。
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| Causes of Carryover |
超音波振動子を内挿した電気磁気測定プローブに光を導入できるような改造を計画していたが、光導入の前の実験で研究対象を拡大したため、光導入のための装置改良が次年度以降に持ち越されたため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
光照射をせずとも超音波による動的効果が顕著に観測されているものがあり、その物性解明に全力を注ぎたいので、それらの実験を充実させるための電気磁気測定プローブの改良に使用したい。
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