2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of nano-contamination detection using optical scattering of evanescent interference field
Project/Area Number |
15K13968
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
梅田 倫弘 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60111803)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩見 健太郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80514710)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ナノ粒子 / ナノコンタミネーション / 光散乱インライン検出 / 開口近接場プローブ / マイクロ流体 / マイクロピペット / イオンコンダクタンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,半導体製造装置の高純度ガス・超純水・薬液などの精密配管流路内で発生する直径20nm以下のナノコンタミネーションのインライン検出装置の開発を目的とした. 平成27年度の研究成果では,エバネッセント干渉場を生成する実験系を構築して200nmのナノ粒子では理論と一致する干渉コントラストが得られたが,80nmにサイズダウンしたときは誤差75%となり,これはFDTD解析により原理的な限界であることが明らかとなった. そこで,平成28年度では基礎原理を見直し,開口型近接場プローブ先端に誘起される近接場を用いたナノ粒子計測法を考案し,以下のような実験を遂行した. ①開口直径が1μm程度のガラスマイクロピペットの製作技術を確立し,シリンジポンプによりマイクロピペットからの流体噴流の生成に成功した.さらに,流体噴流の可視化のために流体を蛍光色素で染色し,励起レーザーによる噴流の可視化に成功するとともに,シリンジ圧力に対する噴流速度及びその広がり分布を定量的に明らかにした.流体にナノ粒子を混合してマイクロピペットより噴出させると共に,プローブ先端部を照明してナノ粒子による散乱光を検出し,ナノ粒子直径の最小検出限界を実験的に明らかにした. ②さらに,本手法を発展させて,プローブ先端からの噴流をカンチレバー自由端に衝突させることでその局所変形を与えることによる噴流の微小印加力を算出する実験システムを構築した.さらに,カンチレバーの微小変形をプローブ細管内外に加えたバイアス電圧により生じるイオン電流の計測手法を導入し,10nmオーダーの変形の計測に成功した.これにより,流体内部に分散したナノ粒子が,プローブ先端から射出されるときの挙動をイオン電流変化から検出できることが期待され,これによって流体内部のナノ粒子を非接触・非破壊に検出が可能と考えられる.
|
Research Products
(4 results)