2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K13994
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
松井 一 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80329854)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 符号化 / 復号化 / 離散フーリエ変換 / 離散Fourier変換 / 畳み込み定理 / 多値論理関数 / リード・マラー符号 / LFSR |
Outline of Annual Research Achievements |
あるクラスの多値論理多項式に対する畳み込み定理を導出し,それらの間の積に対する高速計算法を確立した.このクラスの多値論理多項式は,有限体の直積から有限体への関数(多値論理関数)のうち,特に有限体に含まれる半群の直積を定義域とする関数と1対1に対応している.この1対1対応は,離散フーリエ変換の類似によって与えられ,またこの離散フーリエ変換の類似はアフィン多様体符号の復号化で用いるものとは転置の関係になっている.この結果は査読付き論文誌に受理された.また,更に大きなクラスの多値論理多項式に対する畳み込み定理と,それらの間の積に対する高速計算法を考案中であり,結果の一部について学会発表を行った.
射影Reed-Muller符号の高速復号法が得られた(中島規博氏との共同研究).射影空間を複数のアフィン空間に分解した後,Berlekamp-Massey-Sakataアルゴリズムおよび研究代表者によるグレブナー基底と離散フーリエ変換を用いたアフィン多様体符号の復号化を応用する手法である.ガウス消去法を用いた復号化と比較して計算量のオーダーを下げることができた.この結果は査読付き論文誌に掲載された.
ガウス整数環上の一般化整数符号に対する探索については,有限体上の1変数多項式環上や有理整数環上のものに対する探索と同様に,Hecke環を用いた数え上げを行うことができる.ガウス素数の偏角の分布について調べるために,掘割問題について考察し,右手法を用いた掘割探索の高速化を行った.また,一般の虚二次体の素元に対する掘割問題について考察し,学会発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展しており,特に問題は生じていない.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通り研究を遂行する.
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Causes of Carryover |
研究代表者が国際学会で発表しなかったためである.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降に国際学会で発表する.
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Research Products
(13 results)