2016 Fiscal Year Annual Research Report
Application of residues produced by recovery of rare metals to safe construction materials
Project/Area Number |
15K14010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久田 真 東北大学, 工学研究科, 教授 (80238295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皆川 浩 東北大学, 工学研究科, 准教授 (10431537)
椎名 貴快 西松建設株式会社(技術研究所), 技術研究所土木技術グループ, 上席研究員 (10511371)
宮本 慎太郎 東北大学, 工学研究科, 助教 (60709723)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 太陽光モジュールガラス / ポゾラン材料 / 混合材 / レアメタル残渣 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,再生可能エネルギーが注目され,太陽光発電施設の建設が急速に進んだ.そのため,施設に設置された太陽電池モジュールは2030年頃をピークとして寿命を迎えると推定されており,この時期に集中して多量の廃棄物が排出されると予想されている.また,太陽電池モジュールにはレアメタル等の有価物が含まれているため,排出される廃棄物は埋立処分を行うよりもリサイクルを行った方が費用対効果は大きいと報告されている. 太陽電池モジュール全体の約36 %(質量比)を占める太陽光モジュールガラスに着目すると,ガラスの主成分にはシリカが多量に含まれていると考えられるため,ポゾラン材料として利用できる可能性がある.ポゾラン材料としての利用が可能であれば,建設分野において太陽光モジュールガラスのリサイクルが可能になるため,大量の太陽光モジュールガラスを受け入れることが可能になる. 本研究では,太陽光モジュールガラスを建設材料として有効利活用することを目指し,粒径75μm以下に粒度調整した太陽光モジュールガラス(以下,ガラス粉末)を混和材として利用した際のセメント硬化体の基礎物性評価を行った. その結果,75μm以下に粒度調整した太陽光モジュールガラスをセメントに対して5 %内割で置換した場合,材齢28日における圧縮強度は無置換と同程度であった.一方,10 %内割置換では強度低下が認められた.また,ガラス粉末を内割置換したセメントペーストにおけるガラス粉末の反応率は約5 %(材齢28日時点)であり,CH量はガラス粉末の置換率増加とともに減少傾向を示した.ただし,強熱減量はガラス粉末の置換率による変化がなかったため,水酸化カルシウム以外の水和物が析出している可能性が示唆された.
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