2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K14064
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| Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
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Principal Investigator |
市之瀬 敏勝 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10151474)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 之 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20620842)
眞田 靖士 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80334358)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 鉄筋コンクリート / 耐震壁 / 縦開口 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
鉄筋コンクリート建物の耐震壁の設計にあたっては、窓やドアなど開口の影響を適切に評価する必要がある。本研究は、規則的な配置はもちろん、不規則な配置も含めて、強度、剛性、変形能力に関する基礎的データを得ることを目的として実験を行った。さらに、有限要素法解析を行うことにより、文献に示された強度と剛性の低減率の妥当性を検証した。これによって強度低減率と変形能力の評価法への糸口を見つけることができた。
本研究を開始する前に，パイロット実験を行った。この実験に関する最大の反省点は、加力スタブを壁の頂部に設けたことである。今回の実験では、地震力の重心位置に加力スタブを設置することにより、実際に近い曲げモーメント分布を再現するとともに、局所的な破壊を生じにくくした。実際の建物では、基礎梁を含む破壊もあり得る。特殊な回転治具を使用すれば同様の支持条件を実験で再現することは可能だが、ＲＣ規準と規準解説書の開口低減率を比較検討するには基礎梁が剛強な場合を扱うべきと判断した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3体の実験を行った。試験体のスケールは実大の1/4とし、現実味のある配筋詳細とした。制御簡略化のため、側柱の軸力は省略した。それを補うために、側柱の主筋量を多めにした。実験パラメータは，開口の有無と配置方法とした。1体は開口を縦に並べ，別の1体は斜めに並べた。
加力スタブを連結器でつないだ。連結器の軸剛性に関しては、細心の注意を払った。申請者らが行った1/6スケールパイロット試験の破壊状況では、西側の加力スタブと壁板境界で圧力破壊が見られた。これは、東西のスタブを結ぶ連結器の軸剛性が高すぎたためである。梁にも過大な軸力が加わっていた。今回の実験では、床スラブと同程度の剛性となるように連結器を設計した。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は，平成27年度の実験結果を整理するとともに，有限要素法解析を3つの段階に分けて行う。第1段階では、実験結果が正しく再現できることを確かめると共に、各階の梁に生じる軸力などを検討する。第2段階では、実験と実建物の荷重条件、支持条件の相違の影響を調べるための解析を行う。具体的には、実建物で地震力が分布して加わること、および基礎が回転することによる影響を調べる。最後に、開口の大きさ、配置、アスペクト比、配筋をパラメータとした解析を行う。開口のパターンはほぼ無限にあるので、すべてのケースを網羅することは不可能であるが、2010年版ＲＣ規準の開口低減率を念頭に、簡易な評価法を目指す。比較のため、極限解析も実施する。
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