2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of enhancement phenomena of the speech intelligibility when applying pressure near the sound source
Project/Area Number |
15K14079
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
添田 喜治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (10415698)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 加圧 / 音圧レベル / 繰り返し成分 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度試作したスピーカーでは,スピーカーの振動を効果的にアクリル板に伝えることができなかったため,本年度は新たにエンクロージャを含めて,3種類のスピーカーの試作を行った.エンクロージャーの形状は,正方形,縦長,横長とした.スイープ音を出力し,インパルス応答を測定し,音場評価指標(強さ,残響時間,初期減衰時間,初期後期反射音圧比(C50,C80),時間重心,初期反射音遅れ時間,両耳間相互相関度,両耳間時間差,両耳間時間幅を算出した.5種類の音楽を出力し,自己相関関数解析を行い,平均レベル,最大ピーク振幅・遅れ時間,有効継続時間,初期振幅幅を算出した.インパルス応答解析の結果,初期後期反射音圧比(C50,C80)が,250~4000 Hzにおいて5~10 dB増加した.これは,初期の反射音が増加することによって明瞭度が改善していることを示す.強さ,残響時間等の他の指標については,明瞭なエンクロージャの効果は得られなかった.音楽の自己相関解析の結果,縦長・横長形状のエンクロージャでは,音圧レベルが,5~10 dB増加し,横長形状では,自己相関関数の有効継続時間が10~30 ms延長した.これは,エンクロージャの形状により,音圧レベルと明瞭度の増加が可能であることを示している.これまでの,板厚や圧力に加えて,エンクロージャの形状を工夫し,個々の効果を最大化することによって,より音圧レベルや音声明瞭度の改善効果を高めることが可能であることを明らかにした.
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Research Products
(2 results)