2016 Fiscal Year Annual Research Report
Social experiment of home stay model for group tourism in a traditional town with local heritage
Project/Area Number |
15K14086
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
三島 伸雄 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60281200)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歴史的町並み / 民泊・民宿事業 / 社会実験 / 観光客 / 団体宿泊 / 観光業者 / 住民 / アンケート |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建地区とする)の保存物件において旅館業法の改正などの規制緩和がされた。本研究の目的は、受け入れ基盤の弱い歴史的町並みにおいて、住民・団体宿泊客・観光客・観光業者の意向を踏まえて民泊・民宿の導入可能性を明らかにすることである。対象地は、佐賀県鹿島市肥前浜宿である。肥前浜宿には、浜中町八本木宿地区(八宿地区)と浜庄津町浜金屋町地区(庄金地区)の2重伝建地区がある。まず、団体宿泊実験(2015年7月30日~8月3日、2016年7月28日~8月2日)を行い、団体宿泊者、受け入れ側の住民の双方にアンケート調査(直接配布回収方式)を行った。肥前浜宿ではすでに昨年度もアンケート調査(団体宿泊客55名、住民50名)を行っているが、サンプル数が不十分だったので、本年度も実施してサンプル数を増やして分析した(有効回答数102名、64名)。観光業者の意向は、ツアーバンク社に日帰り調査(7月29日)と一泊体験(11月26日)を依頼し、一泊体験の前後でヒアリングすることによって、肥前浜宿での宿泊に関する問題点や可能性について聞き取り意見交換した。一般観光客の意向は、10月23日にアンケート調査(直接配布回収方式、有効回答数75名)を行った。アンケートやヒアリングで得られたデータを集計し、比較考察した。 今回の団体宿泊実験から、肥前浜宿での団体宿泊は、入浴施設などの設備面を整備しなくても、満足度が高く、観光業者も大学や外国人などの可能性を感じていることがわかった。しかし、一般観光客については、観光客は茅葺町家などでの宿泊を期待しているが、観光業者としては入浴施設等の設備やクレームなどの際の対応など、受入体制の不十分さに危惧があることが明らかになった。
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Research Products
(15 results)