2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of innovative seed of 5d electronic materials
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15K14133
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
山浦 一成 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, グループリーダー (70391216)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 5d電子 / 高圧合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
5d電子を価電子とする機能性材料シーズの開発を目指して、最も簡素な電子配置を持つ5d1の新規酸化物の創製と特性評価に取り組んだ。併せて関連物質・周辺物質の探索を課題とした。より具体的には、K2NiF4型構造(銅酸化物高温超電導体の母構造)を持つ5d1タングステン酸化物の新規合成を目指した。層状構造を持つ5d1タングステン酸化物は文献やデーターベースを調査した範囲では合成例がなく、成功すれば、元素置換や連続固溶体の合成、キャリアードーピング、圧力効果、不純物効果などの検証を通して5d電子系材料研究の基盤の拡充を期待できた。 H29年度は、前年度までの研究を継続して高温高圧環境下で新規合成を検討したが、目的とする化学相の合成には至らなかった。実験の過程で得られた、少なくとも化学組成が新しい複数の周辺物質の基礎物性や結晶構造を明らかにした。新規のタングステン酸化物の理想組成はA4Na2W2O11(A = Ca, Sr, Ba)と推定された。それぞれのタングステンの価数を明らかにするため、磁化測定を行ったところ、ほぼ非磁性であったため、期待した5d1の電子配置(5価)ではなく、すべてが、5d0の電子配置(6価)を持つと推定された。従って、酸素量に不定比性があると推認できたため、交流インピーダンス法でイオン電導性を調査したところ、イットリア安定化ジルコニアとほぼ同定度のイオン電導度が示唆された。A =Baの場合にイオン伝導度が最も高まることが判明した。主たるキャリアーは酸素イオンと推定された。
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Research Products
(26 results)