2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K14145
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
金井 俊光 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10442948)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コロイド結晶 / ブラッグ反射 / マイクロ流体デバイス / 紫外線防御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、反射による紫外線防御方法について検討し、新規な安心・安全なサンスクリーン剤の開発を行うことを目的とする。これまで無機系ナノ粒子表面で起こる光散乱による弱い紫外線カットの効果はよく知られているが、本研究ではコロイドフォトニック結晶の光学ストップバンドを利用し、ブラッグ反射による強い反射を利用した紫外線防御方法を検討する。コロイド粒子の大きさを変えることにより、反射波長を調整することが可能であり、これまで難しかったUV-A領域(320~400 nm)の紫外線の防御性を検討する。またマイクロ流体技術を組み合わせることにより、大きさ10μm程度の球状コロイド結晶を作製し、塗り易さも兼ね備えた、サンスクリーン剤の開発を行う。UV-A領域に光学ストップバンドを合わせるため、粒径160 nmの単分散ポリスチレン微粒子を選択し、この水分散液を水相として用いた。油相として界面活性剤(DC-749)を添加したシリコーンオイル(50 cSt)を用い、マイクロ流体デバイス内に流動させた。シリンジポンプを用いて各相を流量制御することにより、単分散ドロップを作製できた。得られたドロップを50℃で加熱し水分を蒸発させることにより、球状のコロイド結晶を作製できた。ポリスチレン微粒子水分散液の粒子濃度を調整したり、流量を調整することにより、目的とした直径10μmの球状コロイド結晶を作製できた。また反射スペクトル測定より本結晶のブラッグ反射波長がUV-A領域の最長波長である400 nmであることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標としていたUV-A領域の紫外線を反射する直径10μmの球状コロイド結晶の作製に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調に進展しており、今後も計画通りに進めていく。
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Research Products
(5 results)