2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an energy free drug delivery system using oxidative expansion of Fe powder
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15K14184
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
楊 明 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (90240142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 徹英 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教 (70614543)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / 粉末プロセス・粉末冶金 / 金属粉未酸化 / 体積膨張 / マイクロ投薬システム |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の結果を踏まえ、金属粉末の酸化膨張をより効率的に利用できるデバイス機構の再検討およびマイクロ投薬システムの設計を進めた。具体的な実施項目を以下に示す。 (1) 金属粉末の酸化膨張をより効率的に利用できるデバイス機構の再検討:実用化を考慮し、経皮投薬する場合の皮膚から背圧を受ける場合について検討した。まず文献調査から注射を含む経皮投薬の背圧を10KPa程度受けることを参考に、背圧を付加した状態で金属粉末の酸化膨張による液体吐出特性を評価した。その結果、背圧が5KPaの場合は背圧なしの場合と比較して吐出量が半分程度に減少したものの、継続して液体を吐出することができた。しかし、背圧が10KPaの場合、吐出量が0となった。ポンプを構成するPDMS樹脂材料の強度が低く、また構造上、厚さ方向の材料が薄く、剛性が小さいことから、背圧によってポンプ自体が厚さ方向に変形しやすいことにより、金属粉末の酸化膨張が液体の吐出に至らなかったことが理由であることが分かった。ポンプ構造体に対して、厚さ方向が変形しないように拘束を与えて、同様の条件での検証実験を行った結果、10KPa、さらに20KPaの背圧を付加しても、液体の吐出が得られた。 (2) マイクロ投薬システムの設計:日常的な生活環境における温度、湿度で、より高い膨張率を取得可能な寸法形状を元にマイクロ投薬システムの設計を行った。雰囲気と接触する表面積をデバイス中の穴の面積により制御を行うための穴数を適切により設計を行った。さらにポンプの厚さ方向の剛性強化のため,厚さ方向に柱を設ける構造に再設計し、有限要素法シミュレーションによる剛性強化の評価を行った。また、経皮投薬ができるように樹脂製マイクロニードルを開発した企業にマイクロニードルを提供していただき、さらにそれをポンプシステムに組込むための設計を行い、経皮投薬システムの実現性を検討した。
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Research Products
(1 results)