2015 Fiscal Year Research-status Report
イオン液体中の合金電析による水素スーパーキャパシタの創製
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15K14188
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上田 幹人 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00292053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 永佳 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30578026)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 水素吸蔵媒体 / イオン液体 / 電解合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
NaとAlの合金形成の形成において、Naの電析用の電解液にAlイオンの導入を試みたが、導入は困難であり、現状ではNaAl合金は得られていない。そこで、Naを単独で電析させ、その水素化を電気化学的に行う事とした。イオン液体の電解液を用いて平板状のグラッシーカーボン電極上に、Naを電析させ、その後にイオン液体中に水素ガスを導入し、電極反応のにより還元してNaHを形成させた。しかしながら、微量のNaHしか形成できていないために分析までには至っていない。またNaの水素化が起こると電極の表面の抵抗が大きくなる事が電気化学測定の結果から明らかになった。
QCM装置開発において、ドイツの共同研究先の先生とと定期的に連絡を取りながら装置の作製を試みてきた。NaとHが形成された際の重量変化は極めて小さいために、水晶発振子の選定から詳細な検討を行った。またグローブボックス内への水素ガスの導入系についても検討し、使用済みの水素ガスの排出経路についても検討した。今後、この装置を用いてNaの水素化による重量増加を検出する予定である。
水素吸蔵・放出特性評価において、電極上に形成されたNaHの電気化学的な水素放出を調べたところ、NaHが大きな抵抗を示すため、電位パラメーターによる水素放出が難しい事がわかった。各種検討の結果、その他の水素放出反応を起こさせるパラメータとして温度と圧力が本実験系で可能性があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NaAl合金の形成には至っていないが、Naを析出させその水素化挙動が明らかになっている。QCM装置については測定のための装置がほぼ完成した事。水素吸蔵、放出特性については、各種パラメータを検討するに至っている事がその理由として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度はグラッシーカーボン上へのNa析出とその水素化について検討したが、今年度は多孔質カーボン基板上にNa薄膜を電析させる。この析出にはパルス条件(電位、パルス時間)を変化させて最適なめっき条件を見出す。最終的にはその水素化についても試みる。 水素吸蔵および放出の特性について検討を行い、多孔質カーボンを用いた際の評価を行う。またQCMを用いたNaH形成時の重量変化について測定を行う予定である。
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Causes of Carryover |
実験用のアクリル製のグローブボックス(申請時は115万円)の購入についてグレードを下げて60万円程度の物を購入し、改良する事で対応したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度に生じた差額分については、電解液や電極で用いる金属材料の購入に充当する計画である。電極は場合によっては金や白金を用いる可能性があるため、前年度に生じた差額分は、計画的に使用できる予定である。
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