2016 Fiscal Year Annual Research Report
Interface Control of Si Quantum dots by Vapor Deposition of Atomic Layer Materials
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15K14200
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
瀬戸 章文 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (40344155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 秀憲 金沢大学, 自然システム学系, 准教授 (40294889)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 薄膜・微粒子形成操作 / レーザー / 量子ドット / ナノ粒子 / 半導体 / プロセス |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代材料系として注目されている半導体量子ドットの表面制御を,独自のエアロゾルプロセスによって実現することも目標に,今年度はシリコン及びカルコゲナイド系化合物と銀のハイブリッド化に取り組んだ。二成分のレーザー照射ターゲットを新たに作製し,シリコンのみとハイブリッド粒子を基板上に堆積させて,その光特性を顕微ラマン散乱分光分析法によって解析した。 その結果,銀をハイブリッド化した量子ドットにおいては,極めて高いラマン散乱シグナルが得られることが明らかになった。またプロセスの純度(残留ガス濃度)が,得られる量子ドットの特性に大きな影響を与えることも明らかにした。銀のハイブリッド化によるラマンシグナルの高強度化は,表面増強ラマン散乱現象として特定することができ,粒子の生成条件(量子ドットと銀の被覆の核生成のタイミング)を変えることで,種々のハイブリッド量子ドットを作製して,最も高い増強効果が得られる条件を明らかにした。これまでに解析を行った高分解能電子顕微鏡の結果においては,1nm程度の銀ナノ粒子がシリコン量子ドットの表面にハイブリッド化されている結果が得られており,このようなナノオーダーのハイブリッド化が量子ドットの光特性の増強に大きな影響を与えることをはじめて明らかにすることができた。また銀ナノ構造の表面増強効果については,これまで検討を行ってきたレーザーの他に,スパーク放電やスパッタリングなどを用いても同様の増強効果が得られており,量子ドットだけでなく,有機物の光特性の制御に対しても研究を展開することができた。 これらの結果については,国際誌1報,国際会議招待講演1件の他,平成29年度粉体工学会春季大会で発表予定であり,また論文1報を投稿中,1報を投稿準備中である。
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