2015 Fiscal Year Research-status Report
藻類バイオマス由来油脂類生産を活性化させる新規ユニットオペレーションの開発
Project/Area Number |
15K14272
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大田 昌樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50455804)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 藻類 / バイオマス / 電気培養 / 添加物 / 光合成 / 光独立栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨今の自然エネルギー需要を背景に藻類由来非食バイオ燃料生産が注目を集めているが,その実現には依然として多くの技術的課題が残されている.特に,藻類由来非食バイオ燃料生産の実現に向けて克服すべき課題は幾つかあるが,中でも最重要な課題は培養生産の高速化である.この課題克服に向けて申請者が新たに着想したのが,油脂類生産期におけるエネルギー代謝の維持向上のための新しい培養法の導入である.具体的には,緑色光合成色素の生合成が停滞しCO2固定速度が減速するこのフェーズへの電気的作用により電子伝達系を活性化させる新たな仕組みの構築に挑戦するものである.その一方で高機能な添加物により細胞増殖や代謝が活性化し,油脂生産に多大なる影響を及ぼす可能性もある.本研究では,これらの操作因子をもとに次世代型バイオマス源としての微細藻類の可能性を深く追究しようとするものである. 平成27年度は,本研究対象である緑藻Chlorococcum littoraleの細胞増殖や脂質生産に与える温度や光強度,培地pHなどの影響を定量的に評価し,好適条件を導くとともに投稿論文として内容を纏めた.また,本助成により電気培養装置を購入し,基本的な培養実験系を構築した.次年度は,構築した実験系をもとに電圧,添加物などの影響を定量的に調査し,本申請で描く新しい培養系の構築に資する研究を展開する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験は想定通りであり,現時点での遅れはほとんどない.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,今年度に構築した培養実験系をもとに電圧,添加物などの影響を定量的に調査し,本申請で描く新しい培養系の構築に資する研究を展開する予定である.
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Causes of Carryover |
納期の関係により購入予定の消耗品(試薬)を次年度に購入することになったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
納期は次年度初期となる.
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Research Products
(2 results)