2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mini-Barrel region of the somatosensory area may have morphological features that indicate unexpected significance of the region in cortical processing
Project/Area Number |
15K14334
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
福田 孝一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (50253414)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バレル / 体性感覚野 / パルブアルブミン / gap junction / 電気シナプス |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質の主要なGABAニューロンであるパルブアルブミン(PV)陽性ニューロンは、バレルとミニバレルの内外に多数存在していたが、連続切片からの三次元再構築により4タイプに分類できることを初めて見出した。 すなわち(1)細胞体がバレル・ミニバレル内部にあり、樹状突起がそのバレル・ミニバレル内部に限局するもの、(2)細胞体がバレル・ミニバレル内部にあるが樹状突起が外にも伸び、特に3層で大きく広がるもの、(3)細胞体がバレル・ミニバレルに近い外の位置にあり、バレル・ミニバレル内部に樹状突起を伸ばすもの、(4)細胞体がバレル・ミニバレル間のセプタ領域にあり、縦に伸びる樹状突起がセプタに限局するもの、以上4タイプである。これらの樹状突起の特徴的な分布は、1本の洞毛に由来する視床VPM核からのバレルへの入力 (lemniscal pathway)と、視床POm核からセプタへの入力(paralemniscal pathway)、および3層への皮質入力のそれぞれに対応するものであり、4タイプのPVニューロンが局所回路で担う役割の違いを意味する。さらに視床由来の軸索終末をVGluT2の免疫組織染色で可視化し電子顕微鏡観察を行った結果、どのタイプでもVGluT2陽性終末が細胞体と樹状突起近位部に多数のシナプス結合を形成し、PVニューロンが洞毛からのdriving inputによるfeedforward抑制回路に組み込まれていることを示す形態学的事実を見出した。しかもPVニューロンの樹状突起はギャップ結合で相互に結合し、その結合様式は4タイプで異なること、離れた2細胞間ではギャップ結合の細胞体からの距離が非対称的で電気シナプスのpreとpostに対応しうることを見出した。3年間で得られた成果をまずバレルで先行して論文にまとめ、権威の高い国際雑誌であるCerebral Cortex誌に発表した。
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Research Products
(3 results)