2016 Fiscal Year Annual Research Report
Novel approach to identify unknown vascular sprouting signals in tumor angiogenesis
Project/Area Number |
15K14380
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木戸屋 浩康 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (00543886)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 血管新生 / 生体イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、イメージング的手法とシステムバイオロジー的手法を組み合わせることにより腫瘍血管の発芽の制御機構を解明することを目的として進めている。平成28年度は、前年度に作製した新生血管にて特異的に蛍光タンパクを発現するイメージングマウス(apelin- tdTomato BAC Tg)を用いて、腫瘍血管の解析に取り組んだ。 apelin- tdTomato BAC Tgマウスのブレグマ近傍の頭蓋骨内表層部にGL261 グリオーマ細胞を移植することで担癌モデルを作成した。移植からの経時的な腫瘍組織の変化を多光子共焦点レーザー顕微鏡にて麻酔下で撮影し、生体イメージング解析を進めた。腫瘍内の低酸素状態を観察するため、5HRE-EGFPを発現させたGL261細胞を用いて生体イメージング解析を行ったところ、これまで定説とされていた低酸素が血管新生を引き起こしている様子は確認されず、低酸素に依存しない未知なる腫瘍血管の制御機構の存在が示唆された。また、FITC-dextranを静脈内に投与することで、脆弱血管と成熟血管の区別が可能となることを確認した。さらに、VEGF 非依存性の発芽誘導メカニズムを解析するため、VEGF 阻害剤(axitinib)を投与して生体イメージング解析を行った。その結果、腫瘍組織のある程度の領域で血管発芽の抑制効果が認められた。近年、VEGF 阻害剤による癌治療の効果が限定的であることが課題となっているが、本研究にて確立したイメージング解析系を用いることで、VEGF非依存的な血管形成メカニズムの解析を進めたい。 本研究を通じて、これまで提唱されいてた腫瘍血管形成の概念の検証が進んでおり、なぜ血管新生抑制剤が効果を示さないのか、どすれば腫瘍血管の形成をよくせいできるのか、といった疑問に対する答えが得られつつある。
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[Journal Article] Combined gene therapy with vascular endothelial growth factor plus apelin in a chronic cerebral hypoperfusion model in rats.2016
Author(s)
Hiramatsu M, Hishikawa T, Tokunaga K, Kidoya H, Nishihiro S, Haruma J, Shimizu T, Takasugi Y, Shinji Y, Sugiu K, Takakura N, Date I.
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Journal Title
J Neurosurg.
Volume: 23
Pages: 1-8
DOI
Peer Reviewed
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