2016 Fiscal Year Annual Research Report
Scientific research to reveal signaling pathway of hormone-like peptides
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15K14421
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
花田 耕介 九州工業大学, 若手研究者フロンティア研究アカデミー, 准教授 (50462718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 有王 九州工業大学, 若手研究者フロンティア研究アカデミー, 研究員 (90739541) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | シロイヌナズナ / 短い遺伝子 / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子がないと考えられていた領域に、短い遺伝子を新規に推定する研究を今まで推進してきた。新規に推定された短い遺伝子を過剰発現した形質転換体では、形態形成の異常あるいはストレス(乾燥、高温、高塩)耐性を示すものを多数同定している。特に、短い遺伝子が細胞外に分泌するペプチドをコードしている場合には、そのペプチドを人工的に合成、植物体に投与し、過剰発現体と同じ生理活性を再現している。そこで、本研究では、顕著な生理活性を示す2個の分泌ペプチドに着目し、ペプチドのシグナル伝達システムを明らかにする研究を提案する。すなわち、そのペプチドがどの組織でどのような条件の時に細胞外に分泌され、どのような経路で移動し、どのタンパクと結合しシグナルを伝達するかを明らかにする。本研究で、分泌ペプチドのシグナル伝達システムを明らかにすることができれば、同じ方法で、次々と類似のペプチドのシグナル伝達を明らかにすることが期待できる。ペプチド添加によって明白な成長促進および成長抑制を示す各1個のペプチドに着目する。そのペプチドをコードする遺伝子とレポーター遺伝子を融合させた形質転換体を構築する。これらの形質転換体を用いて、ペプチドの発現部位と作用部位が異なるかを調べる。さらに、ペプチドのシグナル伝達を作動させる鍵となる遺伝子を同定するために、EMS処理した多数の変異体にペプチドを投与し、表現型を示さないDNA変異部位を次世代シークエンス解析で決定する。この候補遺伝子とペプチドが、物理的な相互作用があるかを実験で明らかにする。これらの結果を総合し、ペプチド性遺伝子の発現組織、分泌型ペプチドの移動経路、ペプチドと結合することでシグナル伝達を行う遺伝子の同定、というペプチドのシグナル伝達の全容を明らかにすることを目指す。
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