2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of en masse inter-species genetic interaction analysis using a pooled E. coli gene knockout strans
Project/Area Number |
15K14437
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 昌直 北海道大学, 農学研究院, 助教 (20517693)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 種間遺伝学的相互作用 / DNAバーコード / アンプリコンシークエンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究は、ある遺伝子が変異した宿主内での大腸菌遺伝子破壊株ライブラリーの各株の増殖レベル(フィットネス)を網羅的に測定し、宿主-大腸菌間での遺伝学的相互作用(種間遺伝学的相互作用)を明らかにする手法の開発と応用を目的とした研究である。特に約4000株存在する大腸菌遺伝子破壊株を混合した状態のまま、次世代シークエンサーを用いて一度に(en masse)測定するプロトコールを確立し、種間遺伝学的相互作用を効率よく測定できるようにすることを重点目標としている。平成27年度は本申請採択時の状況を踏まえて申請時計画のスリム化を行い、実験系の簡便化を図った。当初の計画で使用を予定していたKeio Collectionからより簡便なアンプリコンシークエンシングが可能なASKA Collectionへ実験に用いる大腸菌遺伝子破壊株ライブラリーを変更し、それに伴い、Lundberg et al. (2013)の方法をASKA Collectionに適応する手法に改変してアンプリコンシークエンシングの方法を確立した。 平成28年度はショウジョウバエ個体・培養細胞を大腸菌の培養環境として実験を進めた。宿主に対する遺伝子機能阻害を行った環境でASKA Collection各株を培養し、DNA抽出、アンプリコンシークエンシング用のライブラリー作成を前述の方法で行ってシークエンス解析を行った。また、ネットワークモデリング法のプロトタイプを構築し、得られたシークエンスデータをもとにモデリング法の調整を進めている。 従来の宿主-微生物相互作用解析では主にトランスクリプトーム、メタボローム解析などの分子情報の解析から両者の間の相互作用を推定していた。本研究成果および発展研究はそれら研究では明らかにすることができなかった相互作用の側面、特に相互作用におけるダイナミクスを明らかにできることが期待される。
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