2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of chromosome conformation based on the chromatin interaction
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15K14454
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| Research Institution | National Institute for Basic Biology |
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Principal Investigator |
定塚 勝樹 基礎生物学研究所, 多様性生物学研究室, 助教 (40291893)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 染色体 / 細胞分裂 / クロマチン / 分子生物学 / 遺伝学 / 染色体構造 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeは多くの真核菌類で観られるホモタリック（自家和合性）ライフサイクルで増殖する。そのためには細胞の性に相当する接合型が、高度に調節されて変換することが重要な過程となる。この接合型変換の調節に、染色体凝縮で中心的役割を果たすコンデンシンが関与する事を見出した。さらに、2種の接合型遺伝子（alphaとa）をコードした3番染色体末端付近のHMLとHMR遺伝子座が、コンデンシンの働きによりそれらの相互作用が促進され、その結果として染色体が折りたたまれることを見出した。またその折りたたみ状態は、細胞の接合型に応じて差異があることを見出した。3番染色体左腕のHMLから20kb離れた部位に、a型細胞特異的なコンデンシン結合部位を同定し、この部位を欠失すると、3番染色体の折りたたみ状態がa型細胞であるにもかかわらずalpha型細胞に類似することを見いだした。そこで、この部位をChromosome Folding Regulator (CFR)と呼びその性質に注目した。CFRを3番染色体上の様々な位置に移動したところ、いずれの場所でもa型細胞でコンデンシンが結合することがわかった。さらにa型細胞でCFRを3番染色体の左腕のみならず右腕に移動した場合でも、HMLとHMRの相互作用を促進してa型細胞で特徴的に観られる3番染色体の折りたたみ状態の形成に働くことが解った。これらの結果は、CFRは、そこにコンデンシンが結合することで、HMLとHMRの相互作用を促進して染色体折りたたみを調節するcis配列として機能することを示している。そしてCFRは、染色体上の位置に関わらず、足場の様な役割を果たす部位であると推測できる。このCFRの機能によって、a型で特徴的な染色体のかたちが形成され、それが接合型の変換調節に貢献していると考えられる。
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