2016 Fiscal Year Annual Research Report
Activation mechanisms and functions of Solo in mechanoresponses
Project/Area Number |
15K14469
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水野 健作 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (70128396)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 細胞骨格 / メカニカルストレス / アクチン / Rho / Rho-GEF |
Outline of Annual Research Achievements |
力学的刺激に対する細胞応答は生体の恒常性維持や組織形成において重要な役割を担っている。本研究では、細胞の力覚応答に関与するRho-GEFとして同定したSoloについて、Soloの活性化機構、及び力学的刺激による細胞骨格再構築、細胞の集団移動、3次元組織構築におけるSoloの機能を解明することを目的として研究を行い、以下の成果を得た。 1)Soloの活性化機構と細胞骨格再構築機構の解析:Soloの活性化機構と細胞骨格再構築機構を解明するためSolo結合タンパク質を解析し、ケラチンK8/K18に加えて、ヘミデスモソーム構成タンパク質であるプレクチンとインテグリンを同定した。また、Soloの発現抑制によって、ヘミデスモソームの形成が阻害されることを見出し、Soloは、力学的刺激に応答して、RhoAを活性化し、ヘミデスモソームの形成に関与していることが示された。 2)細胞の集団移動におけるSoloの機能解析:MDCK細胞の集団移動におけるSoloの機能を解析した。Soloの発現抑制によって、プラコグロビンの細胞間接着部位における局在が減弱し、細胞の集団移動速度の顕著な促進が認められた。また、ROCK阻害剤でも同様の結果が得られた。SoloはRhoAの活性化を介して、細胞間接着を制御し、細胞の集団速度を遅らせる機能があることが示された。 3)管腔形成におけるSoloの機能解析:MDCK細胞を、HGF存在下、コラーゲンゲル内で3次元培養すると管腔構造が形成されるが、Soloの発現抑制によって、管腔の長軸/短軸比が減少し、内腔の体積が増加することを見出した。また、内腔側の二重リン酸化ミオシン軽鎖の低下も認められた。以上の結果から、SoloはRhoAの活性化、アクトミオシンによる収縮力の促進を介して、管腔の細長い形状と内腔の体積の制御に関与していることが示された。
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Research Products
(8 results)