2015 Fiscal Year Annual Research Report
組換えDNMT1を用いたヒドロキシメチルシトシンの一塩基解像度の検出方法の開発
Project/Area Number |
15K14478
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田嶋 正二 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (50132931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 博信 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (60378891)
末武 勲 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (80304054)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | DNAヒドロキシメチル化修飾 / DNAメチル化 / DNAメチル化酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、維持メチル化型のDNAメチルトランスフェラーゼであるDNMT1の組換え体を用いてヒドロキシメチルシトシンの一塩基解像度の検出方法の開発を行うことを目指した。ゲノムのメチル化修飾は高等真核生物の発生・分化に重要な役割を担っている。その樹立と複製を介した維持機構については比較的解明が進んでいるが、消去機構については長年謎であった。メチルシトシンが酸素添加酵素TETにより酸化されたヒドロキシメチルシトシンが脱メチル化の中間体であることが報告され、脱メチル化機構解明の足がかりが得られている。この脱メチル化機構を明らかにするために、ゲノム内のヒドロシキメチルシトシンの位置を一塩基レベルで明らかにする技術は欠かせないが、一塩基解像度でゲノム内のヒドロキシメチルシトシンの存在位置を解析する、既報の酸化触媒あるいは組換え型TETを利用する方法にはまだ多くの難点がある。本研究では、DNMT1が、メチルシトシン修飾は新生鎖に保持できるがヒドロキシメチルシトシンを新生鎖から消去してしまうという性質を利用することによって、一塩基解像度でヒドロキシメチルシトシンを検出する、安定で再現性の良い新規な方法を開発することに成功した。しかし、メチルシトシンとヒドロシキメチルシトシンをDNAの同一鎖上で同定するという改良方法については確立するに至らなかった。改良法の問題点は特定できたので、克服は可能であると考える。
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Research Products
(9 results)