2016 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism to dictate RdRP activity of TERT
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15K14482
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
増富 健吉 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (20450570)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 酵素の調節 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、hTERTはM期特異的にリン酸化され、M期特異的リン酸化がhTERT-RdRP活性には必須であることを確認してきた。一方で、従来から知られているhTERTの逆転写酵素活性にはリン酸化は関与しないことも確認している。 また、網羅的にタンパク質質量分析解析を行い、TERT由来リン酸化ペプチドの同定を行った結果、TERTのリン酸化部位が同定できた。さらに、これらのリン酸化ペプチドを抗原として、リン酸化部位特異的抗体の作製を試み、独自にリン酸化hTERT抗体を作製した。 これらの抗体を用いて、TERTに存在する2つの活性のうち、その一方のみ(RdRP活性)に関わるリン酸化部位を決定した。TERTに存在する2つの活性のうちその一方のみに関わるリン酸化部位の同定は、今後の研究の発展のためには非常に重要な発見であると考えられる。 リン酸化に関わるキナーゼの同定は次のstepとして非常に重要であると考えられたため、既知のキナーゼ阻害剤ライブラリーを導入し、阻害剤添加によりキナーゼの同定を試みた。その結果、幾つかの候補となるキナーゼを同定した。 また、カイコ蛹を用い作製した組み換え型タンパク質がリン酸化されているかどうかを解析した結果、カイコ蛹による組み換え型タンパク質はリン酸化を受けていないと考えられたため、TERTリン酸化の解析にはカイコ蛹を用いた組み換え型タンパク質は適していないことがわかった。
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