2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of prototype histone codes for plant light/dark responses
Project/Area Number |
15K14539
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 寛 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (60222113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧 景子 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (50332284)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 光環境応答 / 原始紅藻 / ヒストンコード / 翻訳後修飾 / 転写調節 / Cyanidioschyzon merolae |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究で、まずシゾン細胞からのヒストン抽出条件を検討した。初年度の研究ではフィコビリゾーム等、色素タンパク質の混入が問題となっていたが、酸性条件での抽出を検討することにより純度の高い標品を得ることができた。この条件でヒストン画分を明条件と暗条件で培養したシゾンから抽出し、MALDI-TOF-MSにかけることで予想されるH4,H2B、H3と一致したMSピークの検出に成功した。また、明条件サンプルには、付加的なピークも観察され、これらの同定が今後の課題である。暗条件から明条件に移すことで多数の遺伝子転写が活性化されることは既に観察されていることから、転写活性化と対応している可能性がある。今後はこれらのピークの同定をすすめ、修飾の詳細を検討する予定である。 特異的な抗体で検出できたヒストン修飾については、これまでにH3K4me3、H3K9me2、H3K9Acの3種について光環境変化に関連した変化が観察された。 1)H3K4me3については連続明条件での培養で検出され、暗条件に移すと数時間で低下、また再び明条件に移すと2時間程度での増加が観察された。H3K4me3はTrx複合体によるメチル化修飾とされ、一般に転写活性化に対応するヒストン修飾と考えられている。この修飾が実際に明条件で促進されることは光転写活性化の観点から興味深い。2)H3K9me2については、H3K4me3とは逆に暗所での増加が観察された。この位置のメチル化は転写抑制のマークであることが知られており、暗所での転写抑制に関わる可能性が示唆される。3)H3K9Acは明所から暗所への移行後に増加することが示されたが、連続明所での培養でも細胞分裂期(M期)に検出シグナルが増加することが判明した。他の生物では特にH3K9AcとM期の関連が示された例はなく、その関連性の理解にはさらなる解析が必要と考えられた。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] Eyespot-dependent determination of the phototactic sign in Chlamydomonas reinhardtii2016
Author(s)
Noriko Ueki, Takahiro Ide, Shota Mochiji, Yuki Kobayashi, Ryutaro Tokutsu, Norikazu Ohnishi, Katsushi Yamaguchi, Shuji Shigenobu, Kan Tanaka, Jun Minagawa, Toru Hisabori, Masafumi Hirono, and Ken-ichi Wakabayashi
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA
Volume: 113
Pages: 5299-5304
DOI
Peer Reviewed
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