2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K14604
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
半谷 吾郎 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (40444492)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 個体数調査 / iDNA / 哺乳類 / DNAバーコーディング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、哺乳類個体群の簡便なモニタリング法として、無脊椎動物由来のDNA(iDNA)解析の有効性の確立を目的とする。長年哺乳類の個体数調査を行っている屋久島上部域で、吸血性動物、糞食・腐肉食性の無脊椎動物を採取し、そこに含まれている哺乳類由来のDNAを増幅して、(1)種の判別、(2)個体識別および血縁解析を行い、各々の目的に応じ、どの哺乳類の調査には、どの無脊椎動物を用いればよいかを明らかにする。本年度は8月に屋久島で哺乳類の個体数調査と、ヒルおよびハエの採取を行った。ヒルからDNAを抽出し、哺乳類のバーコード領域を増幅して宿主の種判別を行った。現在はまだ実験の条件を模索中で、すべての試料を分析するには至っていないが、きわめてまれにしか目撃例がないイヌが検出されるなど、興味深い結果が得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年8月の調査では、ヒル50匹以上、ハエ500匹以上と非常に多数の試料を集めることができ、順調に研究は推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒルのサンプルについて条件設定を終えて、収集したすべての試料について哺乳類の種判別を行う。ハエについても種判別を行う。特定の哺乳類を特異的に検出することが確認された場合、遺伝的に性別・個体識別ができるかも検討する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は全体の予算額に比べて少なく、ほぼ予定通りに予算を使用した。次年度使用額を完全にゼロにするように使用することは困難だった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遺伝子解析のための消耗品費に使用する。
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Research Products
(9 results)